渋谷区と着物専門店を展開する「やまと」(渋谷区千駄ヶ谷5)が5月19日、「シブヤ・ソーシャル・アクション・パートナー協定(通称「S-SAP(エス・サップ)」」を締結した。
区が2016(平成28)年4月から推進している同協定は、民間企業や大学などの持つ技術やノウハウを活用しながら、協働で地域社会の課題解決を図る包括連携協定で、これまでビームスやキユーピー、ボッシュ、日立サンロッカーズ、ゴールドウインなど区内の企業を中心に23社、青山学院大学や国学院大学など8校と同協定を結んでいる。
1917(大正6)年創業のやまとは1972(昭和47)年から渋谷区内に本社を置き、約50年にわたり拠点としている。渋谷区とはこれまで、障がいのある新成人に向けた「ハタチの記念撮影会」をはじめ、今年の成人式では無料撮影会も共に手がけた。今回、区が掲げるビジョンと同社のビジョン「『きもの』でエキサイティングな世の中をつくる」に共通点が多いことから、協定締結に至ったという。
この日、同社本社で行われた調印式では、長谷部健区長も着物を着用して出席し、調印式後には今後の取り組みなどについて話した。今後、次世代育成や文化振興・生涯学習、多様性社会(ダイバーシティ)の実現、環境保全などについて区の取り組みを支援し、魅力あるまちづくりへの貢献や、日本文化・着物文化の振興につなげることを目指す。