渋谷をテーマにしたイベント「SHIBUYA WANDERING CRAFT 2022」が4月21日、渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)8階「Creative Space 8/」で始まった。
同フロアで2014(平成26)年から開催している「SHIBUYA WANDERING CRAFT」は、毎年異なるテーマを設け、「渋谷らしい」新しい発見や出合いの場の提供を図っている。同施設開業10年を迎える今年は、「渋谷」をテーマにイベントを展開する。
イベントスペース「COURT」では、同施設開業から現在までの10年を振り返るトークイベント、人工芝に敷物を敷いて出店する「雑居な」フリーマーケットなどを展開する。
同フロアでショップ、ギャラリー、食堂を運営するD&DEPARTMENTは、渋谷の観光ガイドを、公募で集まった大学生~50歳程度の市民23人がワークショップで制作。「その土地らしいこと」「その土地の大切なメッセージを伝えていること」などを考慮しながら参加者それぞれが取材候補地を決め、取材の約束を取り、インタビューや写真撮影を行い、執筆の注意点を学びながら3日間のワークショップで原稿を仕上げた。
誌面はレストラン、ショップ、ホテル、人など6つのテーマで編集し、各各テーマ4カ所(人)掲載。中でも、渋谷で働いている人や遊びに来る・来ていた人など、主に日帰りで渋谷に来られる人たちが参加したこともあり、渋谷に泊まったことが無い人も多く、ホテルのテーマには難航したという。誌面には「渋谷らしい」土産なども紹介し、ショップでは実際に掲載する土産も販売している。
同誌は掲載店舗や東急系の商業施設など区内40カ所で配布。発行部数は1万部。4月25日~6月30日には掲載店の一部を対象にしたスタンプラリー「渋谷ぐるぐる」も行う。
食堂では、「渋谷定食」(1,780円)を限定提供。イタリアン「壁の穴」と同じ麺を使い島のりをトッピングする同店「発祥」の味をアレンジした「たらこスパゲッティ」や、かつて渋谷で作られていた「ハチ公ソース」をかける「丸木屋商店」のポテトサラダ、地方出身者が郷土料理を提供する飲食店が集積する飲み屋街「渋谷のんべい横丁」から着想を得た福島・会津の郷土料理「ニシンの山椒(さんしょう)漬け」、渋谷でチーズを作る「SHIBUYA CHEESE STAND」のチーズ「ストラッチャテッラ」をプレートにしている。提供は6月2日まで。
このほか、共同書店「渋谷○○書店」では同店の棚主がそれぞれの視点で渋谷を連想した本を集積するコーナーを展開。コワーキングスペース「Creative Lounge MOV」では「服を長く愛するために #LovedClothesLast」をテーマに展示やトークショーを行う。ギャラリー「CUBE」では角文平さんの個展「宇宙の箱舟」を開催。月面に建てる「戸建てマンション」、宇宙に浮かぶ家など、「家」や「住環境」をテーマにした新旧の空想科学的な作品が並ぶ。
5月8日まで。