明治神宮西門付近の渋谷区道が改良された。
渋谷区が明治神宮鎮座100年を機に進めている、参道の一つである西参道エリアを整備する「西参道プロジェクト」の一環。同プロジェクトでは、明治神宮の西門前から甲州街道に至るまで約750メートルの道路整備と、将棋文化の発信・普及・振興拠点となる「駒テラス西参道」の新設や既存公園の改修など高架下施設の再整備を行う計画。
道路整備の第1弾となった今回は、明治神宮の西門前から参宮橋交差点までの約100メートルを整備。幅員は約21メートルと変わらないが、両サイドの歩道を約3メートルずつ拡幅しそれぞれ約7メートルにした。道路と歩道の段差は約15センチから2センチに下げ、フラットに近い状態にした。歩道は「参道にふさわしい景観づくり」として、白など明るい色を基調にしつつ、「飛び石」をイメージしたデザインを取り入れた。
歩道には、NPO法人響と明治神宮が寄贈した、明治神宮内のドングリから育てたアカガシ・アラガシ・シラカシの苗木各1本を植樹。今後の100年を「見守っていく」シンボルとなる。
幅員も広く、「交通量が少ない」道路であることもあり、通行止めをしてイベントなどを行うことも検討できる場になる見込み。長谷部健渋谷区長は「地域のコミュニティーがさらに強くなり、新しい文化、渋谷区らしい価値観が生まれてくるきっかけになると思う」と期待を込め、「甲州街道(に向かう区間)の歩道や、その先には玉川上水旧水路緑道の整備も着手される。段々と西参道が住んでいる人たちにとって価値のある道になってくると思うので、大事に楽しみながら愛していただきながら使っていただけたら。参道であるということを思い返しながらこの道を考えていくと、新しい未来が見えてくるのでは」と話す。
参宮橋交差点から甲州街道までの区間の歩道整備は、本年度中に着手する予定。