SHIBUYA109を運営するSHIBUYA109エンタテイメント(渋谷区道玄坂1)が、この春卒業を迎える学生を対象にしたフォトイベント「うちらの青春シブヤだった!!」を開催している。
SHIBUYA109渋谷店が出店する渋谷駅周辺で、プロのカメラマンが写真を撮影する同企画。同社は企業理念に基づき、施設のターゲットであるアラウンド20を中心とした若者を応援する取り組みをしている。春休みである3月のこの時期には毎年学割キャンペーンを行ってきたが、新型コロナウイルス感染症の流行を受け昨年から中止。その中でも、学校のイベントが中止になるなど「我慢した」学生に「何かできないか」と、昨年は館内に限定店を出店する機会を提供するなど、文化服装学院とコラボレーションした。
今年は一般客に向けた取り組みを検討するなか、同社のマーケティング研究機関「SHIBUYA109 Lab.」の調査などで、旅行に行くときなども撮影スポットなどを調べて行く人が多く、写真などに対する熱量が高く、形に残したいという気持ちがあることを知り、同企画を用意した。加えて、「都心に来なくなった、学校の友達と会う機会が減った」という声があったことから、「友達と普段なら行けていた、放課後の渋谷での日常などを思い出に残す機会がつくれたら」(SHIBUYA109エンタテイメント徳山裕樹さん)という思いもあったという。
高校を卒業した太田沙羅さんは、小学校と高校が同じで10年以上の付き合いの友人2人と参加。インスタグラムで偶然企画を知り、「卒業式に2人であまり写真を取れなかったので、せっかくなら撮ってもらいたい」と応募した。
「もう着られる機会がない」と高校の制服を着たほか、「卒業式にクラスの皆でおそろいで着けたが、あんまり着けられなかった」というティアラを持参。太田さんはさらに、「東京」というデザインの入った個性的なピンク色の靴下に、髪の色も前日にインナーに濃いピンクを入れた「ピンクコーデ」で臨んだ。
渋谷店館内のフォトスポットや渋谷駅前スクランブル交差点、複合施設「MIYASHITA PARK」近くの明治通りに架かる歩道橋、見頃を迎えている桜を背景に撮影。2人で買い物に来たことがあるという思い出の場所でもあるディズニーストア前でも写真を撮った。手や腕を組んで仲の良さをうかがわせたほか、頬の横でハートマークを作るなど思い思いのポーズで撮影を楽しんでいる様子を見せた。
太田さんは「普段自分が取れないような写真をいっぱい撮ってもらったのですごくうれしかった。良い思い出になった」と笑顔を見せた。
イベントは、中学校・高校・専門学校・大学の卒業生を対象に3月28日~30日に実施。計18組の募集に対して、高校や専門の卒業生となる18~20歳を中心に30組を超える応募があったという。撮影した写真はカメラマンがレタッチ処理を施してデータを進呈。同時に、参加者にはインスタントカメラも貸し出し、友人同士でなど自由に撮影できるようにした。