Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が3月19日、広島ドラゴンフライズ(同、広島)と戦い100-89で勝利した。
立ち上がりは、7試合振りにスターティング起用となったザック・バランスキー選手がインサイドへのアタックからアレックス・カーク選手のダンクシュートを生んだほか3ポイント(P)シュートを沈めるなどチームに勢いをつける。その勢いを引き継ぐかのように、途中出場したジョーダン・テイラー選手がインサイドへのアタックを仕掛けて得点を挙げたが、広島の強いインサイド陣に得点を許すなどして26-20で第1クオーター(Q)を終える。
第2Qは、アレックス・カーク選手のインサイド、シュートが好調のテイラー選手、小酒部泰暉(おさかべ・たいき)選手の中・長距離の得点などで一時13点のリードを奪う。広島がゾーンディフェンスを行った際には、セバスチャン・サイズ選手とカーク選手のインサイドでの連係プレーで得点を挙げるなど同Qは27点を挙げたが、点を取り合うかたちとなり、53-44で前半を折り返した。
後半序盤はオフェンスリバウンドを取りきれず、広島に連続得点を許し一時3点差さまで詰め寄られるも、テイラー選手が得点やアシストで、安藤周人選手は武器である3P2本で攻撃を引っ張り80-65と点差を広げることに成功。最終Qは、前線から当たる広島のディフェンスに対しミスから失点するなど再び追い上げられるも、終盤には粘り強くリバウンドを制し、広島を振り切った。
ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)は勝利を喜びつつ、ミスやリバウンドからの失点に触れ、最大17点差を付けながら詰め寄られた点を「反省点」として挙げ、「最後の最後までタフに戦い、安定感を持ってリードを保つまたは広げて勝ちきる事が必要」と続けた。
何度も詰め寄られながら逆転は許さなかったA東京。パヴィチェヴィッチHCは、追い上げられた場面で得点を挙げたテイラー選手を「キープレーヤーの1人だった」と振り返り、現状、若手の吉井裕鷹選手と同時起用していることから「特に最終Qで点差を縮められるとプレータイムが限られる。ディフェンスを引きつけられたらアシストで仲間を生かすプレーもできるので、コートに立っている時は思い切ってプレーして、どんどん得点を狙うことは常に伝えている」と話した。
中心選手であるライアン・ロシター選手をけがでかく中の戦いが続いているが、7連勝と勝利を積み重ねているA東京。小酒部選手は「ロシター選手がいなくても、いつもどおりやって勝たなきゃいけないというモチベーションはあるが、全員がやるべき事をやっているからこういう結果につながっている」と要因を分析する。好調ななかでも、「けが人が出ていて一人一人がステップアップしていかなきゃいけない。自分自身、ミスや判断の所など向上すべき所がある」と向上心を見せる。
両チームは20日も戦う。