渋谷区を拠点とする3人制バスケットボールのTOKYO DIME(東京ダイム)女子が、「第7回 3x3 日本選手権大会」で準優勝した。
都道府県予選と東・中・西日本のエリア予選を突破したチームが出場し、日本一を決める同大会。女子は12チームが2月26日・27日に行われた決勝トーナメントに駒を進めた。
初戦を不戦勝した東京ダイムは準々決勝を21-7でノックアウト勝利し迎えた準決勝。昨年の同大会優勝メンバーを擁するREXAKT(リザクト)相手に、有明葵衣選手の2ポイント(P)シュートなど連続得点で立ち上がりからリードを奪う。「自分の武器としてやってきた」リバウンドで存在感を見せたほか、身長差のミスマッチを生かす作戦でゴール下を中心に得点を重ね貢献した小原みなみ選手は、「逃げずに(ミスマッチを)突けたのは良かった」と手応えをうかがわせた。リザクトとの一戦を「山場」と表現した吉武忍選手は、昨年のMVPでもある齊藤桃子選手を中心にディフェンス。「(齊藤選手は)絶対的な存在。持ち前の運動量でできるところまでやってみよう」と挑み、終盤には齊藤選手のシュートをブロックする好守も見せ、20-18で競り勝った。
迎えた決勝は、プロリーグで2021シーズンの日本チャンピオンとなっているBEEFMAN(ビーフマン)と対戦。立ち上がりは有明選手を中心に得点を重ね競った展開となるが、中盤に得点が停滞すると、スクリーンプレーを多用するビーフマンの攻撃に対し「コミュニケーション不足で、個々のやりたいことが違う方向に向いてしまった」(森本由樹選手)こともあり対応しきれず連続得点を許したほか、ミスも増え最大6点差を付けられる。それでも、終盤に森本選手が長身を生かしたリバウンドからの得点や2Pなどを決めると同時に好守を見せ点差を詰めるが逆転には至らず、14-18で敗れた。チームの得点源である有明選手は5得点を挙げたが「勝ちにつなげることが自分の課題だった」と言い、「ここぞという時の決定力、どうやって一本を取るかというゲームメーク、次の一歩が足りなかった」と敗因を挙げた。終盤にビーフマンのチームファウルを溜めたが得点にはつなげられず「ファウルをもらうプレーを自分が仕掛けたかった」とも。
2年連続の準優勝となった東京ダイム。昨年も出場した吉武選手は「どうしても優勝したい大会で、個人的にも気持ちが入っていたので去年以上に悔しい」と話し、有明選手は「去年よりもチームとして成長した部分は表現できた。だからこそ結果につなげたかった」と唇をかんだ。
体調不良の選手に代わり直前で出場することになった小原選手は「自分が出るべきか悩んだしプレッシャーもあったが、皆が『フォローする』と言ってくれて安心感もあり信じてできた。最終的には自分の甘さ力不足を感じ悔しかったけれど学ぶことはたくさんあった」と振り返った。
2週間前には合宿を行って挑んだ同大会。「自分達だけでは戦いきれなかった」(森本選手)と選手たちはそれぞれチームなどに感謝の言葉を口にした。
東京ダイムの男子は新型コロナの影響で辞退したチームに代わり出場を果たしたが、ベスト16で敗退した。