Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が2月6日、川崎ブレイブサンダース(以下、川崎)と対戦した。
序盤は、今季初のスターティングメンバーとなった田渡修人選手や、6試合ぶりの試合出場したジョシュ・ハレルソン選手、前日の試合で2桁得点を挙げた高橋耕陽選手が3ポイント(P)シュートを決めるなどしたが、失点につながるミスが続き第1クオーター(Q)から13-24と2桁のビハインドを負う。
互角の戦いを見せた第2Qは、「このクオーター、くっついていこう」(伊佐HC)と話したオフィシャルタイムアウト後には、ハレルソン選手や渡辺竜之佑選手が川崎のパスをカットするプレーが続く好守もあり31-43で前半を折り返した。伊佐HCはディフェンスを評価しつつ「こちらが点を取れない時間帯をもう少し減らさないと強い相手に点差を縮めることは難しい」とオフェンス面の課題を指摘。
第3Qは強みであるオフェンスリバウンドでつなぐ場面や好守も見られたが、得点が伸び悩むと同時に、スローインのボールをカットされるなど「無くせるミス」(伊佐HC)もあり48-69と点差を広げられる。最終Qは序盤でミスから速攻を許すと「一番やられてはいけない」と伊佐HCはタイムアウトを要求し「しっかりやろう」と送り出した。中盤には、渡辺選手が「狙っていた」というゴール下の空いたスペースに飛び込み連続で得点を挙げる好プレーも見せるが追い上げるには至らず、68-85で今節は連敗となった。
ディフェンスやリバウンドを強みとする渡辺選手はこの日7得点を挙げ、前日の試合では10得点と得点面でも貢献した今節。「僕がリング下に飛び込んだ所でパスを出してくれたので、まず周りの人達に感謝。あとはリバウンドに飛び込んだらちょうどボールが落ちてくるラッキーなこともあったので…」と控えめに振り返る。ディフェンス面では得点能力の高い川崎のマット・ジャニング選手とマッチアップする場面もあったが「(関野)剛平と絶対に得点させないようにしようと話していたので、そこはしっかり守れたかな」と自己評価したが、「チームディフェンスができないと(勝つには)厳しい」と続けた。
川崎のミスを誘発する場面も随所に見られた一方、かねての課題であるターンオーバーが最終的に21回とかさんだ。伊佐HCは「川崎の強度の高さにミスを誘発されたのはあるが、あの強度で戦えないとBリーグではやっていけないと思わされた」と話す。
得点源であるジェームズ・マイケル・マカドゥ選手のシュート確率が約41%と今季の平均を下回った点については、「2・3人(ディフェンスが)来ていたので決めるのは難しかったかなと。外(=3P)の精度、特に日本人選手のスコアをもう少し伸ばさないとインサイドのスペースが空かない」とも。加えて攻撃の起点となるベンドラメ礼生選手が1桁得点と調子が上がらなかったが、「礼生頼みになると(対戦)相手からすると簡単に守りやすくなる」と指摘した伊佐HCは、得点能力が高くボールハンドリングもできる高橋選手・盛實選手・田渡選手の名前を挙げ「もう少し彼ららしいプレーをやらせてあげたい」と改善点を挙げた。
Bリーグはバイウイークに入ることもあり今節までを「前半戦」と位置付けた伊佐HC。SR渋谷は20勝14敗、東地区6位に付けているが、エースのライアン・ケリー選手選手が開幕戦以降長期離脱していることや、ハレルソン選手が離脱中の連敗に触れつつ「欲を言えばもうちょっと負けを減らしたいが、貯金があるのは皆の努力のおかげ。よく頑張ってくれている」と選手をたたえた。渡辺選手は「けがなどで(選手が)抜けるなどしているが、小川(麻斗)君や(井上)宗一郎、マックス(・ヒサタケ)などがハッスルして、また頑張ろうと思えるようになったし、チームの雰囲気も良く、今いるメンバーでしっかり戦えた。誰かがいなくてもやることを徹底できれば、後半も勝ち越していけるかなと思う」とも。