東京都は1月19日、渋谷・道玄坂2丁目地区で進む再開発について、再開発組合「道玄坂二丁目南地区市街地再開発組合」の設立を認可した。市街地再開発事業の施行により、土地の健全な高度利用や都市機能の更新を図り、宿泊滞在機能や歩行者ネットワークを整備し、道玄坂の新たなにぎわいの形成につなげる。
「SHIBUYA109」を右手に道玄坂を上り、左側に広がる「コ」の字型の敷地で進む「道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業」では、サッカーコート1面に相当する広さ約0.8ヘクタールの土地を刷新。地下に人気クラブ「SOUND MUSEUM VISION」などが入る「新大宗ビル1号館」(1964年、築56年)、中華料理店「長崎飯店」などが入る「新大宗ビル3号館」(1971年、築51年)などの老朽化したビルを中心に、計7棟のビル群の取り壊しを含む大規模再開発だ。
施設は、高さ約155メートル・地上30階建ての高層棟と、高さ約60メートルの中層棟の2棟と、その2棟をつなぐ低層部で構成。高層棟にはオフィス・店舗など、中層棟にはホテル・店舗などが入るほか、中央の低層部は道玄坂1丁目と2丁目をつなぐ「歩行者通路」となり、「中心広場」も整備する計画で、地区内外の回遊性向上や新たな歩行者ネットワークや緑化などの景観形成を目指す。隣接する「渋谷マークシティ」は低層部と4階部分で接続し、駅や渋谷マークシティから道玄坂中腹へのアクセスも容易になる見込みだ。
2023年度着工、2026年度中の完成を予定する。総事業費は約767億円。