渋谷スクランブルスクエア(渋谷区渋谷2)の展望施設「渋谷スカイ」で1月1日、初日の出を眺める特別営業が行われた。
2019年11月に開業した展望施設は、エリア最高峰となる地上229メートルに位置し、渋谷駅前スクランブル交差点を見下ろせるほか、360度のパノラマビューで富士山や東京スカイツリーなども一望できる新たな観光スポットになっている。
初日の出に合わせた特別営業は2年ぶりとなったこの日。チケットは前売り制で、用意した300枚は1週間で完売。加えて、セルリアンタワー東急ホテル(桜丘町)の宿泊とセットのチケット20枚中13枚が売れた。まだ暗い5時30分の開場とともに参加者が次々と来場。屋上のほか、46階の屋内展望施設で暖を取りながらなど、それぞれが初日の出を待った。
雲が少ない晴天となり、5時45分頃から地平線がオレンジ掛かり東の空が明るくなり始め、日の出予想時間の6時50分ごろに太陽が顔を出し始めると来場者からは歓喜の声や、「きれい」「すごい」などの声が上がったほか、カメラなどで初日の出を撮影したり自撮りしたりする姿も見られた。
屋上には祭壇を設け、渋谷に鎮座する金王八幡宮(渋谷3)の神主が新春祈願を行った。修祓(しゅばつ)や玉串奉納、渋谷スカイと来場客の幸せや安泰などを願い祝詞を奏上した。
「初日の出をしっかりと見たことが無かった」ことから来場したという新宿区の母娘は、開場時間の5時30分に合わせ来場。「正直寒かったが、真っ暗だったのが徐々に明るくなり、渋谷なのに月や星もきれいに見えて一瞬寒さを忘れた」と振り返りつつ、「(初日の出は)光が強くて感動した。太陽のパワーをもらい、家族皆が健康で良い一年になれば」と願いを込めた。「スマートフォンで写真を撮りながら画面越しに見ていたが、生で見てみたら100倍くらい迫力があった」と感動を表現した長女は、春から高校に進学することから「部活などを頑張りたい」と話した。
来場客には金王八幡宮のお守りや金王八幡宮で清めたお神酒または甘酒、オリジナル一合枡などを授与した。施設は2日から通常営業(10時~22時30分)する。