シンガポール発のコワーキングスペース「JustCo(ジャストコ)」が1月4日、渋谷ヒカリエ(渋谷2)33階に日本1号店をオープンする。
運営は「JustCo DK Japan(ジャストコ・ディーケー・ジャパン)」(港区)。「ジャストコ」ブランドを活用したコワーキングスペース事業の日本進出に向け、2019年12月に大東建託(港区)と、シンガポールやインドネシア、タイ、中国、オーストラリア、韓国、台湾などアジア・太平洋地域を中心に40拠点以上でコワーキングスペース事業を展開する「JustCo Holdings Pte.Ltd(ジャストコ・ホールディングス)」(本社=シンガポ―ル)が設立した合弁会社。アジア・太平洋地域で培った「ブランド力」と「ノウハウ」を生かし、フリーランサーや起業家、スタートアップから大企業などさまざまなニーズに沿うワークスペース開発やコミュニティーづくりを、渋谷を皮切りに日本国内で展開していく。
日本進出1号店として渋谷を選んだ理由について、同社広報は「渋谷駅周辺は、商業施設が一体化した高層オフィスビルの建設が相次いでおり、スタートアップ企業の拠点が多いことから、継続したフレキシブル・ワークスペースの受容が見込まれること」、さらに「コロナ禍を契機にオフィスのあり方を見直し、拡大、縮小、移転、解約がしやすいフレキシブルオフィスへ切り替える企業が増えつつあること」の2つを挙げた。
今回オープンする「渋谷」の立地は、駅直結で眺望の良い渋谷ヒカリエ33階。広さは約679坪 (約2200平方メートル)、大規模なプライベートオフィス(個室)から自由に席を選べる一人用のホットデスク(共用)まで511席を用意する。Wi-Fiや複合機、会議室などの利用のほか、法人登録も可能。ワークスペース以外では、コミュニティーチームが常駐するレセプションカウンターやイベントスペース(50人規模)、入居者同士のコミュニケーションが可能なコラボレーションエリアなどでフロアを構成する。
内装デザインは他の出店エリアと同じく、それぞれの出店エリアやビル環境に応じたデザイン設計を、ジャストコ本社のワークスペースチームが担当。渋谷ヒカリエでは、ブラウンを基調とした「ホテルラウンジ」のような落ち着いた空間づくりを行う。
プランはジャストコ・アンリミテッド(ホットデスク、無制限)とジャストコ・スタジオ(プライベートオフィス)の2種類を用意し、ニーズや企業規模に応じて選べる。「現在入居数は約6割に達し、ITテクノロジー企業やアート関連、大企業の子会社など、多岐にわたる企業から既に契約が進んでいる」(広報)という。
2023年3月までに同社は、ヒカリエと同じ規模の「ジャストコ」ブランドのスペースを都心部に5店舗出店する予定。同時にサテライトスペースとして無人運営型の「JustCo Zone(ジャストコゾーン)」を2022年2月に船橋、3月に大宮、蒲田にオープンするなど、今後、郊外エリアを中心に出店を進めていく。ジャストコゾーンの広さは約30~120坪規模を想定し、コロナ禍や新しい働き方などに伴う在宅勤務、移動中のウェブ会議などのニーズに対応する。会員であれば、国内外の他拠点のホットデスクを含むコミュニティーエリアほか、ジャストコゾーンも無料利用ができ、「国内外、都市部・郊外エリア問わず、フレキシブルなワークスペース環境の提供を目指す」という。