Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が12月25日、青山学院記念(渋谷区渋谷4)で千葉ジェッツ(以下、千葉)と対戦し50-86と大敗した。
試合後、「全く歯が立たなかった」と振り返った伊佐勉ヘッドコーチ(HC)。大きな差が出たのはリバウンドで、SR渋谷が33本に対し千葉が55本だった。かねてディフェンスリバウンドが課題の1つとなっているが、この日は千葉にリバウンドからの得点を24点許している。逆にSR渋谷の強みであるオフェンスリバウンドも抑えられ、リバウンドからの得点が4点にとどまった。伊佐HCは「(リバウンドは)5人で取りに行こうとずっと言っているがなかなか行動に移せない。僕の指導不足かな」と唇をかむ。加えて、ターンオーバーは同じ18本だったが、SR渋谷はそこから23点失点と得点につながるミスが多かった。
試合立ち上がりは互いにロースコアとなるが、オフェンスファウルでシュートを打てずに終わる攻撃が続くと同時に、千葉の外国籍選手2人と帰化選手1人を同時に起用するラインアップに苦しみ、12-18でと第1クオーター(Q)からビハインドを負う。第2Qはタフショットやパスミスが続き4分近く追加点が奪えず、序盤で点差を2桁に広げられる。
後半序盤には、チームの強みであるジェームズ・マイケル・マカドゥ選手のゴール下での1対1で得点を重ねたほか、前半は「ボールマンに対してスペースを空けすぎてパスの出しどころに余裕を持たれていた」(伊佐HC)と効いていなかったWチームで「悪いパスをさせて」(伊佐HC)、パスをカットし得点をつなげるなど持ち味のディフェンスから得点を重ね点差を詰めるも、直後に連続で3Pを許しリズムを掴みきれない。32点と大量リードを許して迎えた最終Q。26日も試合があることから「やることをやろう」(伊佐HC)と、最後までチームスタイルであるオールコートでプレッシャーを掛けるディフェンスでミスを誘発し得点につなげる場面も見せたが、最後まで千葉の得点を抑えることができなかった。
今季最少得点となったSR渋谷。伊佐HCは「マック(=マカドゥ選手)以外はどうしようもなかった。日本人がもうちょっと頑張らないとスコアが動いてこない」と指摘。中でも3Pは24本中1本しか決まらなかったが、「普段入るシュートも入っていないので、自信もって打ち続けさせることしかできない」(伊佐HC)と期待を込める。ここ数試合得点が伸び悩んでいるが、その原因の1つとして「スクリーンが全く掛かっていない」点を挙げる。そのためディフェンダーとのズレが生まれず「ドリブルが多くなってしまった」。スクリーンを掛ける選手と使う選手が「協力し合わないと」と続けた。
帰化選手を擁しないSR渋谷は、千葉が外国籍選手2人と帰化選手1人同時に起用するラインアップに対し、日本人が外国籍選手とマッチアップ。そのなかで、3Pは決められたが、「バックアップで考えていた」西野曜選手がマッチアップした際には「ポストアップ(ゴール下でポジション取り)はされなかった」と評価した。西野選手長身や機動力を生かし得点を挙げる場面も見られた。