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原宿で「バンクシー展」 バンクシーさんとウォーホル作品の比較展示も

(左から)バスキア、バンクシーさん、ウォーホルの作品を展示する一角

(左から)バスキア、バンクシーさん、ウォーホルの作品を展示する一角

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 覆面のストリートアーティスト・バンクシーさんの展覧会「BANKSY GENIUS OR VANDAL?(バンクシー展 天才か反逆者か)」が現在、原宿駅前の新複合施設「WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)」(渋谷区神宮前1)3階のホールで開催されている。

元マネジャーが撮影したバンクシーさんの写真

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 バンクシーさんは英・ブリストル出身のストリートアーティストで、名前以外のプロフィルや姿を一切世間に明かしていない。主にステンシルを使った作品をゲリラ的に描くことで知られ、政治色やメッセージ性の高い作品も手掛けている。

 同展はバンクシーさんの公認でもキュレーションでもなく、コレクターが所有する作品などを展示する展覧会で、2018年にロシア・モスクワで始まり、スペイン・マドリード、中国・香港、アメリア・ニューヨークなどを回り、昨年から日本各地を巡回している。

 場内ではバンクシーさんの作品70点以上と、バンクシーさんに関する映像やポスターなど100点以上を、テーマごとに展示する。最初のエリアには、写真や映像から想像したバンクシーさんのスタジオを設置するほか、シルクスクリーンの製版も展示。バンクシーさんの友人で、専属カメラマンやマネジャーも務めていたスティーブ・ラザリデスさんが撮ったバンクシーさんの写真も並ぶ。

 同会場初となるのが、バンクシーさんの作品とアンディ・ウォーホルとジャン=ミシェル・バスキアの作品の比較展示。バンクシーさんが英モデルのケイト・モスさんをモチーフにした作品は、ウォーホルのマリリン・モンローの肖像からインスピレーションを受けた作品。バンクシーさんは2017年に開かれたバスキアの展覧会に合わせ、バスキアの作品をオマージュした壁画を描いている。

 「消費」エリアでは、張り付けになっているキリストの手元に買い物袋を描いている「キリスト・ウィズ・ショッピング・バッグス」などを展示。掲げた英大手スーパー「テスコ」のレジ袋に子どもたちが誓いを立てている姿を描いた壁画を元に、掲げたパンツに子どもたちが誓いを立てている姿を自身のトイレの壁面に描きチャリティーに出品した「パンツ」なども。ダイアナ元妃や「バンクシー・オブ・イングランド」の文字などを書いた偽札「ダイフェイスド・テナー」は、元はパフォーマンスアートのために制作されたが、現在はバンクシーさんの認証機関「ペストコントロール」が発行する証明書に使われている。

 「抗議」エリアには、花束を投げる男や、バンクシーさん初期の作品「ラフ・ナウ」、ポニーテール姿の少女が軍用機用の爆弾を抱えている様子を描いた「Bomb Love」などを展示。パレスチナに開業した「The walled off hotel(世界一眺めの悪いホテル)」エリア、5週間限定で開いたテーマパーク「Dismaland(憂うつな王国)」、バンクシーさんが多く描いている「ラット(ねずみ)」の作品のエリアなども展開。

 このほか、バンクシーさんがアートワークを手掛けたロックバンド「ブラー」のアルバム「THINK TANK」やその宣伝ポスター、猿の女王「モンキー・クイーン」、議員を猿に見立てて描いた「モンキー・パーラメント」など政治を題材にした作品、ヘルメットをミラーボールのように仕立てた「メット・ボール」、顔をスマイリーの顔に置き換えた作品など警察・軍隊をモチーフにした作品も並ぶ。イギリスで420万台設置(2007年時点)されているという監視カメラを題材にしたインスタレーションでは、バンクシーさんに関する報道の映像などと共に、館内に設置されているカメラの映像も流している。

 開催時間は10時~20時(12月25日~30日は9時~、1月以降は9時~19時)入場料は、平日一般―1,800円、大学・専門・高校生=1,600円、中学生以下=1,200円(土曜・日曜・祝日は全て200円アップ)。1月は平日17時以降に入場できるチケット(大人=1,500、大学・専門・高校生・中学生以下=1,000円)も用意する。2022年3月8日まで(2月24日は休館)。

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