Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が12月18日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で琉球ゴールデンキングス(以下、琉球)と戦った。
インサイドで強さを見せ22得点を挙げるなどしたジェームズ・マイケル・マカドゥ選手
互いに点を取り合った第1クオーター(Q)。SR渋谷は中盤で琉球の攻撃を制限時間いっぱい守る好守や、リバウンドやボールを奪うプレーから速攻で連続得点を挙げ一時6点リードを奪う。同点で迎えた第2Qには、互いに堅守や激しいリバウンド争いを見せるなか、ジョシュ・ハレルソン選手が琉球のシュートをブロックしたほか、ビハインドを負った後半に3ポイント(P)シュートやレイアップなどで得点を重ねた。
拮抗(きっこう)した展開が続いた試合が動いたのは後半立ち上がり。「僕のデザインが悪く」(伊佐勉ヘッドコーチ(HC))、最初の攻撃でミスを犯すと連続で3Pを許し開始約2分半で9点のビハインドを負う。SR渋谷は「(周りの)選手が良い所を引き出せた」と、前半から好調のジェームズ・マイケル・マカドゥ選手のインサイド攻撃で得点を重ねるが、リバウンドからの速攻で失点するなど琉球の攻撃を止めきれず50-65で最終Qに突入。追い上げを図りたい最終Qは7分近く得点を挙げられず、最大で28点差を付けられる。終盤には、マックス・ヒサタケ選手を中心に得点を挙げたが60-80で敗れた。
ヒサタケ選手はシュートブロックに飛んだり、ダブルチームでミスを誘ったりアグレッシブさを見せたが、「どんなに点差が付いていようが絶対に諦めず戦い続ける気持ちでやっていた。ファンやSR渋谷という組織、家族などさまざまなバックグラウンドを裏切ることは自分のプライドが許さなかったし、仮に諦める姿勢を見せたら明日の試合に勝てるチャンスは絶対にないと思っていた」と振り返る。ボールを奪うプレーから豪快なダンクも決めたが、「ファンが自分のダンクを好きなのは知っているし、ダンクやハードなプレーも含めお金を払って見に来てもらっているので良い所を見せたかった」と続けた。チームメートからのアシストで得点を挙げる場面も増えてきているが、「良い団結力を築けている。毎試合少しずつ改善し、自信を付けていることで連携が増えている」とも。
伊佐HCは試合前、「琉球は絶対に崩れないし、後半に強く巻き返して強豪にも逆転している。どちらが先に崩れるか、エナジーが無くなるかの勝負だ」と話していた言う。SR渋谷が「崩れてしまった」象徴的なプレーとして伊佐HCが指摘したのは、最終Qに見られた、琉球の選手が3Pを打とうとしている所に誰も妨害しに行かなかった場面。「あのようなプレーをしていたらどこのチームとも戦えない」と苦言を呈した。
琉球・桶谷大HCが「(SR渋谷は)3Pが当たり出したら止まらない、3Pの得点が伸びることで全体の得点が伸びるというデータがあったので、簡単に打たせないこと」を一つポイントに挙げたなか、SR渋谷はこの日、3Pを21本中4本しか決める事ができなかった。前節も3Pを抑えられたが、伊佐HCは「スカウティングされて上手く守られている。ボールをもらう位置が少しずつズレている」とその原因を分析した。
両チームは19日も戦う。