大手広告会社のマッキャンエリクソン(南青山1)は、20代を中心としたヤングアダルト(若者)を分析し、彼らに対する効果的なブランド構築やコミュニケーション活動を行うための組織として「tag tokyo」を発足、7月16日、同社内でセミナー「hook up 1.0」を開催した。マッキャンエリクソン・ニューヨークでは、2003年に「tag」を発足している。「ごく普通の若者が日常的に思わず財布の紐を緩めてしまうモノ」をテーマに据えた今回のセミナーでは、20~28歳160人を対象にした若者のホンネを探る独自のインタビューや携帯電話の写真・メール機能を使って実施された調査「snap’n’send」をもとに報告が行われた。報告によると、「購買を突き動かしている背景にあるモチベーション(欲求)」を7つの漢字に整理し、さらに各モチベーションを3つのキーワードに分類、計21個のサブコンセプトを導き出している。7つのモチベーションは以下の通り。「繋」(connect:繋がりたい。繋がっていたい)、「快」(cocoon:快適に過ごしたい。ストレスの無い生活をしたい)、「磨」(becoming:自分を磨きたい。自分という素材を活かしたい)、「探」(journeying:刺激が欲しい。興奮できる体験がしたい)、「誇」(proud:誇りたい。認められたい)、「甘」(indulgence:自分を甘やかしたい。自分をかわいがりたい)、「防」(assurance:失敗を回避したい。トラブルを防ぎたい)。同社では「こうした『購買を突き動かす欲求』を整理・把握することで、広告開発やプロモーション、新商品開発などに応用できる」としている。また、当日は阿久津聡氏(一橋大学大学院国際企業戦略研究科助教授)、三浦展氏(カルチャースタディーズ研究所主宰)、山本宇一氏(カフェ/ショッププロデューサー)によるパネルディスカッションも開催された。マッキャンエリクソン