日本代表強化合宿に参加しているサンロッカーズ渋谷(SR渋谷)のベンドラメ礼生選手が11月22日、メディア取材に応じた。
「ポイントガードとしてチームオフェンスを作っていけたら」と話すベンドラメ礼生選手
今回から男子代表を率いるトム・ホーバスヘッドコーチ(HC)は今夏の東京オリンピック(五輪)で女子代表を銀メダルへ導いたことでも知られる。東京五輪で男子代表を指揮したフリオ・ラマスHCは、ポイントガードを中心にサイズアップを図ってきたが、ホーバスHCは、速い展開や3ポイントシュートを生かす「女子と一緒」のプレースタイルを取り入れる。
そのスタイルについてベンドラメ選手は「(プロで培ってきた経験を)生かすしかないし、生かせないとメンバーに残れない。もちろん速い展開のバスケットは好きだし、自分のアグレッシブさを表現できるスタイルではあるのかな」と話しつつ、「トムさんのバスケットはやることを細かく指示している。チーム(=SR渋谷)ではピック&ロール(スクリーンを使う攻撃の一種)で攻めることが多いが、パス&ラン(パスをした後に走るプレー)が増えていて、オフボールの動きが重要になってくるのでそこはちょっと難しいところはあるかな」と続けた。
元々シューティングガードからポイントガードにコンバートしたが、ホーバスHCからは「2番(=シューティングガード)で出ることもあるかも知れないとは言われている」と言い、「2ガードで速い展開のバスケを展開していく上で、(自身がシューティングガードを)やっていくことはあると思うが、メインはポイントガードとしてチームオフェンスをつくっていけたら」とも。
ベンドラメ選手は身長183センチと、今回の合宿に参加するポイントガードの中では最も高い身長だが、ホーバスHCのバスケットスタイルでは身長は重視されていない。ベンドラメ選手自身も「身長は関係ない」と考えるが、「ディフェンス面で体を張って、インサイドなどで貢献できるので身長は高い方が良いと思うので、そこは一つ僕の強みではあるのかな」と捉える。
日本代表の試合は今月27日・28日、「FIBA バスケットボールワールドカップ 2023 アジア地区予選」WINDOW1の中国戦で、現在合宿に参加する24選手の中から出場選手が絞られる。ベンドラメ選手は東京五輪でも代表入りを果たしたが、「不完全燃焼で終わった」ことから、「メンバーに入ることができたらその時の気持ちも含めて全力でコートで表現したい」と意欲を見せる。
SR渋谷と同じく渋谷区を拠点とするアルバルク東京(A東京)からは安藤周人選手が合宿に参加している。A東京には東京五輪でキャプテンを務め、ホーバスHCも合宿に誘ったという田中大貴選手も属しているが、田中選手は自身のSNSで「自分としては東京オリンピックまでと以前から決めていました」と表明し辞退。同じく東京五輪の代表候補だった帰化選手のライアン・ロシター選手も、東京五輪に出場できなかったことから「モチベーションが足りない」という旨をホーバスHCに伝えたと言い参加していない。