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「売らない小売店」掲げる体験型ストア「b8ta」、渋谷に国内3店舗目

宮益坂下に位置する店舗外観

宮益坂下に位置する店舗外観

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 体験型ストア「b8ta(ベータ)Tokyo-Shibuya」(渋谷区渋谷1)が11月15日、渋谷・宮益坂下にオープンする。経営はb8ta Japan(千代田区)

オープン時は41ブランドの商品を扱う店内

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 2015年、シリコンバレーのパロアルトにオープンした同店は、「売らない小売り店」として、さまざまな商品を見たり試したりできる体験を提供。現在は米国内に9店舗をはじめ、アラブ首長国連合、サウジアラビアにも展開。日本には、昨年夏に新宿と有楽町の2店舗を同時にオープンし本格参入した。

 売ることを主目的としないビジネスモデル「RaaS (Retail as a Service=サービスとしての小売り)」を展開する「b8ta」。店舗内の区画をさまざまな企業・ブランドに月額で提供し、出品社には客との接点の場を設け、商品に対する声や、店内に設置するAIカメラで取る行動データなどをフィードバック。店内では一部販売する商品もあるが、売り上げは100%バックしている。来店客には「新しい体験や発見」の提供を図る。

 渋谷店は国内3店舗目。スタートアップ企業数が「23区内で1位」、外国人観光客も多く訪れる、商業施設も多く、ミレニアル世代やZ世代など、新宿や有楽町とは異なる客層も見込めることから出店した。店舗面積は共有部を含め73.48坪。

 同店は、実証実験店舗と位置付け、「さらに進化を続けるためのb8ta 1.5」をコンセプトに掲げる。店内には壁面に収納できる可動式什器を導入し、レイアウトを自由に変更できるようにする。店頭にはカメラを設置し、半径約15メートルの人の流れを継続的に計測することで、時間帯に応じた来店客の傾向変化などのデータの測定を図る実証実験を1年間行う。

 オープン時には全41ブランドの商品を展示。今冬発売予定のEV「日産 ARIYA」(日産)や、歌って会話するロボット「Charlie」(ヤマハ)、ルームフレグランススプレーなどを展開する「BELAIR LAB(ベレアラボ)」(ロート製薬)、自動撮影カメラ「PowerShot PICK」(キヤノンマーケティングジャパン)、マスク「分子マスク」(分子ラボ)など、幅広く扱う。

 「五感に訴えかける体験」として、カフェスペースを新設するとともに、これまで取り扱いが少なかった食品カテゴリーの取り扱いを拡充。コーヒー類を提供するカフェスペースでは、時間帯やイベントに応じて照明の色を変えることができるようにする。オープン時に取り扱う食品のカテゴリーは、日本初進出となるラーメンの自動販売機「Yo-Kai Express」、野菜だけで作る「東京ヴィーガン餃子(ギョーザ)」(REPUBLI9)、米国発・抹茶マシン「Cuzen Matcha」(World Matcha)、おやつのサブスクリプションサービス「snaq.me」(スナックミー)などなど常時9品(週末などのイベント時にはプラス5品)を取り扱い、アンケートに応じることで試飲試食も提供する。

 同店ではオリジナルのアプリを用意。展示する商品の近くにはそれぞれQRコードを用意し、読み取ることで商品の詳細などを見ることができる。

 営業時間は11時~19時30分。

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