B1リーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が11月1日、「第97回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会」3次ラウンドで滋賀レイクスターズ(同、滋賀)と戦い、92-75で勝利した。
19得点リバウンド17本をマークしたセバスチャン・サイズ選手
Bリーグのレギュラーシーズンから選手達が「課題」と挙げている試合の立ち上がり。アレックス・カーク選手の得点で先制するも滋賀がリバウンドやA東京のミスからの速攻で得点を重ね一時10点のリードを許す。それでも第1クオーター(Q)残り約2分30秒滋賀に得点を許さないと同時に、ザック・バランスキー選手の3ポイント(P)シュートや小島元基選手の倒れ込みながらのレイアップシュートなどで追い上げ20-21で同Qを終える。
拮抗(きっこう)した展開となった第2Qは、ライアン・ロシター選手がインサイドへのアタックから得点を挙げたほか、ブロックショット(シュートをブロックするプレー)など攻守で貢献。1点ビハインドで迎えた後半序盤は、パスミスから速攻を許すなど一時8点のビハインドを負うが、ジョーダン・テイラー選手がディフェンスとのミスマッチを生かし積極的にインサイドへのアタックを仕掛け得点を挙げ、小島選手の3Pなどで追い上げると、直前のプレーで滋賀のミスを誘う好守を見せた田中大貴選手が、残り4秒で得意のミドルレンジのシュートを決め、61-59と逆転し最終Qに突入した。
最終Q序盤は互いに点を取り合うが、小島選手がフリーの3P、アウトサイドのシュートなどを連続で沈め2桁点差を付けると、カーク選手はリバウンドから速攻でバスケットカウント(得点に加えフリースロー)を得ると雄叫びを上げるなど気迫を見せる。流れを引き寄せたA東京は最終Qだけで31点を挙げ勝利をつかんだ。
「選手達が最後まで粘り強いプレーをして勝つことができた」と評価したルカ・パヴィチェビッチヘッドコーチ(HC)。滋賀がマンツーマンだけでなく、さまざまな形のゾーンなど代わる代わるディフェンスをしていたなか、「冷静にディフェンスを読んだ結果、特に後半良いオフェンスにつながった」と振り返る。ディフェンス面では「速攻やオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントを許した印象だが、第3Qの後半や最終Qにそこを抑えた結果、逆に我々が走ることができ、楽に得点を取れる展開になった」と勝因を挙げた。
目の負傷で直近のレギュラーシーズン2試合を欠場していた小島選手は「ちょっとずれているなと打っていて思う」と言うが要所でシュートを決めたこの日。「終盤までとにかく離されなければ相手も疲れてチャンスが来るだろうと思っていたので、ものにできて良かった」と振り返った。
11月2 日に3次ラウンド最終戦をB2の香川ファイブアローズと戦う。パヴィチェビッチHCは「自分達らしいプレーをして、何が何でも勝って4次ラウンドに進みたい」と意気込む。