東急文化村は10月27日、文化芸術の動画配信サービス「Bunkamura STREAMING」を開始した。
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、劇場の休館や営業時間短縮、新作映画の光景スケジュールの延期などが余儀なくされた。「文化芸術は非日常ではなく、人々の暮らしのなかで日常的に触れるべきもの」などの思いから約1年間の開発期間を掛け、自社オリジナルのプラットフォームとして同サービスを立ち上げた。自社のプラットフォームであることから、文化芸術の動画コンテンツ企画・制作、チケット販売、配信などを自社で行えるのが特徴。
自社のオンラインチケット「My Bunkamura」には現在約60万人が登録しているというが、施設が渋谷シブヤに集中していることから、その多くが関東近県に住んでいる人だという。配信を通じてより広く・多くの人が「文化芸術に日常的に」触れる機会の提供を図る。ゆくゆくは、海外からも利用できるようサービスの拡充も図っていくと言う。
11月10日(18時~)には、Bunkamuraの劇場「シアターコクーン」で11月3日~28日に上演する「パ・ラパパンパン」を配信コンテンツ第1弾として配信する。同劇場の芸術監督・松尾スズキさんが、「念願の夢」と語る藤本有紀さんの脚本を初演出する作品で、松たか子さん主演、神木隆之介さん、小日向文世さんらが出演する。配信チケットは3,200円。「MY Bunkamura」で販売中。
館内で上演中の作品のライブ配信を始め、今後は、過去のアーカイブ映像を含めた芸術作品の配信や、初めて文化芸術を鑑賞する人に向けた基礎知識や見所解説なども行い、文化芸術に親しむ層の拡大を図っていく。