「渋谷COP2021」が11月開催される。主催は一般社団法人SWiTCH(武蔵野市)。
英グラスゴーで開催される「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)」(10月31日~11月12日)に合わせ開催し、2050年の気温上昇を1.5度以内に抑える「パリ協定」の実現に向け、パリ協定や気候変動について知らせ、アクションを起こすきっかけを提供することを目指すもの。
Z世代が立ち上げた同取り組み。SWiTCH代表理事の佐座槙苗(さざ・まな)さんは、現在ロンドン大学大学院に在学中。昨年、本来開催される予定だった「COP26」が延期されたことを問題視し、140カ国から330人の若者が参加し各国首相に「18の政策提案」を行った「Mock COP26」の運営などを担当。その反響もあり、「COP26」に日本ユース代表として参加を控えている。
佐座さんは、昨年一時帰国した際に「日本人は環境問題などにリテラシーが低すぎることを感じた」ことから、「『Mock COP26』の成功を国内でも実現しよう、多くの人に『1.5度目標』を発信しなくてはいけない」と考え「渋谷COP2021」を立ち上げた。国内で展開するに当たり、「世界中の人が知っている街」であることや、「ダイナミックに変化している街だからこそ未来を構築できる。新しい価値、ファッション、違いを作るシンボリックな街」と判断し、渋谷を拠点にする。
期間中はオンラインを中心に、「COP26」のスケジュールに合わせた内容のトークセッションやワークショップなどを展開するほか、公式ホームページでは「サステナブルアーティスト」の作品を日替わりで紹介。協力するパルコが運営する商業施設「渋谷パルコ」館内から一部コンテンツを配信するほか、館内での写真展示やプロダクト展示などを予定する。
サイエンスフィクション的な発想をベースに、まだ実現していない未来のビジョンを構築し、そこからバックキャスティングすることで今何をするべきかを導き出す「SFプロトタイピング」を用いて、「2050年のサステナブルな渋谷区の姿」を描くワークショップも展開。トークセッション登壇者や一般参加者らから「2050年の渋谷像」についてコメントを募るほか、渋谷の企業で働く人、行政関係者らなどの声も集めながら、12月上旬に渋谷区にビジョンを提案するという。
同イベントは一過性にすることなく、大阪万博が開催される2025年まで毎年行っていく予定。