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渋谷区のハロウィーン、今年も路上飲酒禁止、自主警備など実施へ

ハロウィーンに向け「マナーを守りモラルを持って過ごしてただければ」と呼び掛ける長谷部健渋谷区長

ハロウィーンに向け「マナーを守りモラルを持って過ごしてただければ」と呼び掛ける長谷部健渋谷区長

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 ハロウィーンが月末に迫った10月21日、長谷部健渋谷区長がハロウィーン対策について会見を開いた。

街なかには「名探偵コナン」とコラボレーションしたフラッグなどを掲出している

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 例年、イベントが開催されていないにもかかわらず、仮装をした多くの人が渋谷に来街するハロウィーン。近年は、器物破損や暴行、ゴミの大量放置など一部の来街者らによる犯罪・迷惑行為、暴走車両の来街などが社会問題となっていた。

 コロナ禍となった昨年は、例年通り自主警備なども行ったが、区公認のプラットフォーム「バーチャル渋谷」でイベント(6日間で約40万人が参加)を行うなど来街の自粛を呼び掛けた。そうしたなか、昨年の10月31日には23時台で1万人弱(おととしは最大約7万人)が渋谷に滞留したほか、24時を過ぎてから来街者が増えけんかなどが報告されたという。

 今年は、現在の「リバウンド防止措置」が25日に終了し、飲食店で酒類を飲める時間が長くなることもあり「人出が増えることは予想している」(長谷部健渋谷区長)といい、昨年とほぼ同じ対策を講じる。長谷部区長は「コロナ関係なしに、車をひっくり繰り返すようなことは2度と起こしたくない。万全とは言い切れないが、できる限り手を緩めずにやっていきたい」と話す。予算は、昨年と同等の1億320万6,104円(産業観光課(フラッグの掲出など)760万6,014円、管理課約9,560万円(約8,000万円は警備費))を計上する。

 昨年に引き続き、「自宅で楽しめるハロウィーンの発信」として、今月16日から「バーチャル渋谷」でハロウィーンイベントが開催されている。同日から、ハチ公前広場の憲章ボードや、センター街や公園通りなど駅周辺の商店街では、「バーチャル渋谷」のイベントにも参画している漫画「名探偵コナン」とコラボレーションしたフラッグ(6種類、525枚)などで路上での飲酒・喫煙、騒音など迷惑行為をしないよう呼び掛けている。

 今年は30日・31日が休日であることから、29日から「厚く」対策を講じる。今月24日からは区職員(3人1組)が路上飲酒などの行為を指導するパトロールを、30日・31日には民間の警備会社(各日100人程度)による自主警備を行い、路上飲酒指導や滞留抑制などを行う。実施日時は、24日(1組程度)・29日(2組程度)=19時~21時、30日(4組程度)=19時~24時、31日(同)=19時~翌5時。30日・31日には街なかには監視台を10カ所設置する予定。警備は警察とも連携する。

 同じく24日から、駅周辺(道玄坂やセンター街、公園通りなどのエリア、区内の道路、公園、広場、公共の場所)の路上で飲酒を禁止する条例を施行する。規制日時は、24日・29日=18時~24時、30日・31日=24時~翌5時、18時~24時、11月1日=24時~翌5時。

 加えて、駅周辺のコンビニエンスストアや百貨店、小売店など19社(42店)には、30日と31日(18時~翌5時)に酒類の販売を自粛するよう依頼文を輸送済みで、実際の自粛状況は当日担当者が店舗を回り確認するという。

 過去に用意していた仮設トイレや着替えスペースは昨年同様設置しないが、「必要最低限の範囲」として渋谷駅前ハチ公広場と宇田川交番前の2カ所にゴミの分別、回収場所を設置し、11月1日早朝には「ハロウィーンごみゼロ対策実行委員会」が早朝にボランティア清掃の支援を行う。

 路上での飲酒や滞留をしないよう呼び掛けるが、特定の飲食店など決まった場所で過ごすことは否定しない。長谷部区長は「街になるべく来ないでというメッセージは、本来発信したいメッセージとは大きく違うし、本当は言いたくない。若者がエネルギーを発散することを否定するわけではないが、それが人の迷惑につながる行為であれば否定する。マナーを守りモラルを持って過ごしてただければ。今一度、コロナ禍という状況も踏まえて行動してもらえたら」と呼び掛ける。「区としては、いつの日かもっと良いかたちでハロウィーンに取り組んで街を盛り上げる夢は持っている」とも。

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