アルバルク東京(以下、A東京)が9月30日、琉球ゴールデンキングス(同、琉球)とBリーグ2021-22シーズンの開幕戦を戦った。
他チームに先駆けて行われた今季最初の試合となった両チームの戦い。「準備段階から備えてきたことを、コート上で全面的に表現することを伝えて選手たちを送り出した」と言うルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)。新加入の安藤周人選手、ライアン・ロシター選手がスターティングメンバーに名を連ねたほか、今月入団が発表されたジョーダン・テイラー選手がチームに合流して日が浅いことなどから、田中大貴選手がポイントガードを務めた。
試合開始後最初の攻撃権を得たA東京は、腰椎椎間板外側ヘルニアから復帰した大黒柱アレックス・カーク選手が3ポイント(P)シュートで先制。セバスチャン・サイズ選手が高確率でシュートを決めるなど得点を重ねたほか、チームでショットブロック(シュートブロック)4本と琉球のシュートを阻み、21-14とリードを奪う。第2クオーター(Q)も琉球の得点を10点に抑える堅守が続き36-24と点差を広げた。田中選手は「ディフェンスが機能していた」と振り返った。
後半立ち上がりには一時6点差まで詰められるも、カーク選手のジャンプショット、安藤選手の3Pで再び2桁点差を付ける。しかし、琉球が帰化選手1人、外国籍選手2人を同時に使うビッグラインアップを起用すると、A東京はチームファウルがかさみ、フリースローを与える機会が増え点差を詰められる。最終Qも琉球がビッグラインアップを多用するなか6分間強得点を奪えず、中盤に逆転を許す。それでも、小島元基選手の3Pで1点差まで詰め寄り、残り約10秒からの最後の攻撃、カーク選手がアタックをするもシュートを決め切れず62-63で惜敗した。
最終Qは8得点にとどまったA東京のオフェンス。パヴィチェヴィッチHCは、「琉球のディフェンスに対応しきれず、リズムがかなり狂わされ、狙いどころを見極められず崩れていった。攻守で我々らしいリズムでプレーができなかった」と振り返った。
開口一番「開幕戦が難しいのは分かっていた」と話した田中選手は、「開幕戦という大事な試合を落としてしまったのはもちろん駄目だし、試合の内容も残念だが、(レギュラーシーズン)60試合のうちの1試合なので、ここから何を学んで次に生かすかが大事。(A東京は)力はあるし、オフェンスの連携やディフェンスの強度を高めていけば良いチームになると思う」と前向きにとらえる。
約半年ぶりの公式試合となったカーク選手は両チーム最多21点をマーク。田中選手は「元気な姿で戻ってきてくれたことはチームにとってもプラス」と復帰を喜び、「長いこと一緒にプレーをしているのでお互いやりたいことは分かっているし、自分とアレックスのところ(=コンビネーション)は機能していたと思う」と手応えをうかがわせた。
開幕戦第2試合は10月2日に行う。パヴィチェヴィッチHCは「ゲーム2は何が何でも勝ちたい」と意気込んだ。