「本」がテーマの物産展「SHIBUYA WANDERING CRAFT 2021 渋本市」が8月19日、渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)8階「Creative Space 8/」で始まった。
日本のインディペンデントなアートブックを展示する「Japan Focus Library」
2014(平成26)年から開催している「SHIBUYA WANDERING CRAFT」は、「食の生産者」「エコ」などさまざまなテーマを設け、「渋谷らしい新しい発見や出合いの場」を提供している。今年は「本」をテーマに展開する。主催する渋谷ヒカリエの高橋和也さんは「コロナ禍でなかなかリアルの場が設けにくい状況が続いているが、ふと立ち寄り見て買う楽しさ、インターネットとは異なる本との出合いを提供したい」という。
同フロア中央のイベントスペース「COURT」では、渋谷キャスト(渋谷3)や渋谷ストリーム(渋谷1)でも定期イベントを行っているクリエーティブエージェンシー「Camp」(道玄坂1)がZINEのセレクトマーケットを開く。「インディペンデントなキュレーションを得意」とする「sakumotto」(目黒区)と共同で、現代美術家の加賀美健さん、台湾人アーティストのLEE KAN KYOさん、グラフィックデザイナーのもろはしたくみさんら約30組の作家をセレクトし、ZINEやグッズを販売するほか、クリエーターによる在店イベントも予定する。
ギャラリースペース「CUBE1」では、箱形の本棚スペースを貸し出す「シェア型本屋」として、同フロアに今秋オープンする「渋谷○○書店」のティザーコーナーを設置。オープンの告知とともに、「働き方」「偏愛」をテーマにセレクトした書籍を販売している。書籍はどれでも1冊1,000円で、支払いは「レジ袋」が入ったカプセルトイ販売機(500円×2枚)を回すことで成立する無人販売。「CUBE2、3」では、インディペンデントな日本のアートブックを収集・保管するプロジェクト「Japan Focus Library」が、これまでコレクションした約200冊のブックを展示。同プロジェクトを運営する秋山伸さんは「今までベルリン、シンガポールや上海で、日本のアートブックを海外の人に紹介してきた。今回渋谷で初めて展示するので、その魅力を知ってほしい」と来場を呼び掛ける。
隣接するギャラリースペース「ATELIER」では、今月21日から個展「WATERLESS AQUARIUMーみずのないすいぞくかんー」を開くSUNGUTS(いちみや忠義)さんが、ソフトビニール(ソフビ)で作るオリジナルキャラクターの海洋生物やアクリル画などの展示に加え、髪型をサメ頭にしたキャラクター「漢鮫(おとこざめ)」と共に海外を旅した旅行記のZINE「漢鮫旅」を販売する。
メンバー制コワーキングスペース「Creative Lounge MOV(モブ)」のイベントスペース「aiiima1」では「渋谷草紙堂」と題したイベントを実施。渋谷を歩いて材料となる草を採って紙をすくワークショップを行うほか、パルプから成る紙を集めた「プチ博物館」も展開する。
「d47 MUSEUM」の一角では、出版社のミシマ社(目黒区)がセレクトしたコーナーを設置。同ミュージアムと「つながりのある」人の著書や「『今、そしてこれからの暮らし』のヒントになる本」を、お薦めのポイントと共に紹介する。
開催時間は11時~20時(一部スペースにより異なる)。入場無料。今月29日まで(一部企画により異なる)。