そごう・西武(千代田区)が手掛けるOMOストア(店頭とECで顧客・商品・在庫情報が統一されたストア形態)「CHOOSEBASE SHIBUYA(チューズベース シブヤ)」が9月2日、西武渋谷店(渋谷区宇田川町)パーキング館1階にオープンする。
「メディア型OMOストア」と位置付ける同店は、D2C(製造者が直接消費者に商品を販売する)ブランドと協業し「新しい小売りビジネスの創出」を図り出店するもの。同社としては同ストアなどの取り組みを通じて、購買体験のデジタル化が進む中での新業態開発を進めたい考え。
紀伊國屋書店などが出店していたパーキング館1階をフルリニューアルし出店するストアの面積は約700平方メートル。約50社(7月30日現在)の洋品雑貨、衣料品、インテリア用品、化粧品など約300点のアイテムを扱い、一定期間で入れ替えるテーマに添った商品やブランドを編集していく。
売り場作りに際し社外のメンバーとクリエーティブチームを発足。クリエーティブディレクターの辻愛沙子さんがコンセプトの策定や空間ディレクションなどを、ホテルや自社ブランドの運営などを手掛けるL&Gグローバルビジネス(京都府)が店舗の体験・空間演出を、それぞれ担当。ストアに出展するメンバーからも同業態に関する知見などを得るという。
同店では、半年ごとに設ける編集テーマに共感するブランドをパートナーとして「更新され続ける」店舗作りに挑戦する。テーマは、ミレニアル世代やZ世代の「関心事」である社会課題を取り上げる予定で、初回は「タイムリミット」をキーワードに売り場を編集。プラスチックフリー、オーガニック、リユースなど、「タイムリミット」を多角的に捉え、具体的なアクションを起こしているブランドを集積する。出店ブランドは、産業廃棄物であるホタテの貝殻をアップサイクルする洗浄パウダーを手掛けるレルムナチュレジャパン、瀬戸内発デニムブランド「イトナミ」、自然由来の原料で作るビーガンスキンケア「ベージック」など。
リアル店舗と同時にECサイトをオープン予定で、サイト上でもテーマに沿ったコンテンツを公開していく。