南青山の岡本太郎記念館(港区南青山6、TEL 03-3406-0801)で6月23日から、「第23回岡本太郎賞」を受賞した野々上聡人(あきひと)さんの新作を特別展示する。
岡本太郎現代芸術賞(通称:TARO賞)は、岡本太郎の遺志を継ぎ、旧来の慣習や規範にとらわれず、自由な視点と発想で創作活動を行う作家の活動を支援し、優れた業績を顕彰する目的で岡本が亡くなった翌1997(平成9)年から開催されている公募展。岡本太郎賞・岡本敏子賞などが選ばれ、両賞受賞者には副賞として同館での作品展示機会が与えられる。
野々上さんは1984(昭和59)年千葉生まれ。幼い頃から絵を描き、独学で彫刻やアニメーションなど幅広い作品を手掛けている。2020年、インスタレーション「ラブレター」で岡本太郎賞を受賞した。
今回、同館で現在開催中の、太郎が「生活のなかに送り込んだ」作品群を、アイデアを描き留めたエスキース(下絵)などを含め展示する企画展「暮らしのなかの芸術」のなかで、「二人展」と題する野々上さんの新作を展示する。
野々上さんは「命以外描くもんあるか?という態度が、俺と太郎は似てる。本能的な『こうだ』という勘を信じてる。(中略)俺の勘と太郎の信じぬいた勘、生きて死んでゆくものと、生きて死んだ者の勘の産物を対峙させる」(原文ママ)とコメントを寄せる。
開館時間は10時~18時。入場料は一般650円ほか。火曜休館(祝日の場合は開館)。7月11日まで。