シアターギルド（渋谷区桜丘町）が6月1日、ヘッドホン劇場システム「サイレントシアター」を実装した直営1号店「シアターギルド代官山」（同）をオープンする。

一枚板のテーブルなどを置くリビングルームのような場内

　サイレントシアターは、同社が発明・開発した、ヘッドホンで映画を鑑賞する新しい上映システム。専用ヘッドホンによる「独特の没入感」に加え、観客自身が個別にボリュームを調整できる。隣の客の雑音や外に漏れる音の心配もなく、建築上も防音対策の厚い壁や密閉ドアを省くことが可能で、「上映中でも窓を開放し風を感じながら映画を楽しめる」という。

　席数は40席だが、コロナ禍を踏まえ、当面は各回10席をチケット販売する。館内には靴を脱いで入場する。メインスクリーンは縦3メートル×横5メートルの特注4K LEDスクリーン。入り口付近には一枚板のメインテーブルをはじめ、バーカウンター、大小さまざまなチェアを置き、壁面にはアート作品も飾る。座る場所は自由。「好きな場所で、好きな姿勢で映画を楽しめる巨大なリビングルーム」のように仕上げた。

　6月の上映作品は以下を予定。「ア・ゴースト・ストーリー」「フェアウェル」「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」「愛のむきだし」「メランコリック」「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」。鑑賞料は2,500円／3,750円（作品により異なる）。オンラインで事前にチケットを購入する。

　同システムの導入で「音の出ない、静かな上映会」を実現できることから、騒音ハードルで難しかった既存テナント、屋外ロケーションなど「街のあらゆる場所を劇場に変えることが可能」となり、同社は今後、国内外への展開を図っていくという。