謎解きクリエーター・松丸亮吾さん率いるリドラ(渋谷区渋谷1)が、5月9日を「謎解きの日」に制定した。同日、日本記念日協会から認定を受けた。
5月9日が「謎解きの日」になった「謎解き」を説明する松丸亮吾さん
「これだけブームになっているのに、謎解きの日が無かったことに衝撃を受けた」松丸さんは「謎解きはブームの途中。この熱をさまさず文化として続けていきたい」と記念日を制定した。「謎解きは、子どもとおとな、初心者と経験者が一緒に遊べる遊び。知識ではなくひらめきで解く。子どもが先に解けて親が驚く様子を何度も見ている」という。「謎解きは知識ではなくひらめきなので、答えにたどりついた子どもは自信を取り戻す。勉強が嫌いな子どもを勉強好きにする有効な手段」とも。「知識より発想が重視される時代に、より一層、謎解きを残していきたい。文化として、いろいろな人が作って、いろいろな人が解いて、頭を使うことは楽しいと思える世界にしたい」ことが背景にあるという。
併せて、「謎解きの日が5月9日になったことが一つの謎解きになっている」とも。「どの日が適しているか?」も含め、記念日設定には社内のクリエーター陣が合わせて100案ほどを考案し、話し合いで今回の謎解きに決まった。ちなみに採用案を考えたのは松丸さん自身で、「社長としてクリエーターの意地を見せた」。
謎解きを英語に変換すると、暗号の英語訳でもある「enigma」。後半の「gma」の文字を入れ替えてアナグラムで読むと「may(=5月)」になる。加えて、前半の「enig」の文字を分解して「enin」をアナグラムで読むと「nine(9)」となり、アナグラムと文字の合体から5月9日を導き出した。
松丸さんが謎解きに興味を持ったのは、母親が謎解き、パズル、頭の体操などが好きだったことがきっかけだった。高校2年のときに母親を亡くしたため「今改めて感謝の気持ちを伝えられない」が、「(今年の)母の日が『謎解きの日』と重なったことは個人的には運命を感じる」という。
今後、「謎解きの日」には企画を行う予定で、今年は同日、スマートフォンサイトで無料の謎解きコンテンツ「リドラの100日謎」の提供も始めた。毎日20時に1問ずつ謎を出題し、100問目に最速で正解した人に賞金100万円を、100問目正解者の中から抽選で1人に10万円を、それぞれ贈る。「いつもの問題とは違い、ウェブならではの仕掛けを施したり、ネット上でバズることなども考えたりして作っている」