Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が4月25日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)でレギュラーシーズン最後のホーム戦をレバンガ北海道(以下、北海道)と戦い98-83で勝利した。
チャンピオンシップ(CS)進出マジックが点灯しているSR渋谷。この日勝利することで「ライバルチームにプレッシャーを掛けられるので、自分達のコントロールできる部分をやろう」(伊佐勉ヘッドコーチ(HC))と試合に臨んだ。
古巣との対戦でもあった関野剛平選手の3ポイント(P)シュートで先制したほか、ライアン・ケリー選手、石井講祐選手らも3Pを決め序盤で10点のリードを奪うが、「ディフェンスのルールを少し遂行できず」(石井講祐選手)北海道に3Pを連続で決められ点差を詰められるなか、「ディフェンスのプランを遂行する事を意識した」と言う石井選手がボールを奪うプレーからレイアップシュートを決め26-21で第1クオーター(Q)を終える。
第2Qは石井選手らの3Pに加え、ジェームズ・マイケル・マカドゥ選手が外れた自身のシュートを自らリバウンドして決めるなどインサイドで得点を重ねる。10点前後の点差で試合が進むなか、第3Qにはミスからの失点などで一時4点差まで詰め寄られる。それでも攻守でリバウンドを抑え得点につなげるなど粘りを見せ逆転は許さない。「オフェンスの終わり方を良くすることと、ディフェンスをフルコートで締めていこうと伝え」(伊佐HC)臨んだ最終Q立ち上がりには、5連続得点で20点差を付けたが、起点となったのはベンドラ礼生選手で、自身のシュートで口火を切ると、インサイドへのアタックからアシストするなど攻撃を組み立てた。中盤にはケリー選手が3Pとインサイドへのアタックの双方で得点を挙げ流れを引き渡さなかった。
この日は3P5本を含む17得点を挙げた石井選手がヒーローに選ばれた。北海道のディフェンスがインサイドの守りを固めていたなか「自分がオープンのスペースに動けば打てると思っていたので、動いたところをチームメートが見つけてパスを供給してくれたのが良いシュートにつながったのかな。シュートに関しては確率良く決めて自分の仕事はできた」と振り返った。
ホーム最終戦を勝利しホームでの戦績は22勝8敗となった。石井選手は「ホームで勝つことが応援して下さるファンの前で見せられる良い姿。ホームコートを守るという意味でも勝率高く勝てたことは良かった」と話したほか、ホーム戦全30試合を消化できたことに石井選手や伊佐HCは、ファンや関係者へ感謝の言葉も口にした。
東京都などに発令された緊急事態宣言に伴い、無観客試合となったこの日。昨年3月にも無観客試合を経験しているが、「(今季はキャパシティーの)半分までという入場制限はあったが、ファンの方がいることがどれだけ心強いか。応援があった方が良いと改めて感じたので、なんとか残りの試合はお客さんありでできれば」と期待を込める。
SR渋谷の残り試合は3試合で、CS進出までマジック1となった。伊佐HCは「自力で出場を決められる状況を作れているから、目の前の試合をしっかりやっていくことだよと話している」と言い、他チームの試合結果で出場が決まる可能性もあるが、「自力でCS出場を決めたい」とも。石井選手は「出場が決まれば良いというわけではなく、その先の優勝に向け完成度を高めていかなくてはいけない」と気を引き締める。
試合後には、会場からファン感謝祭をオンライン配信。選手やコーチ陣らが2チームに分かれ、絵描き対決やシュート対決などを行ったほか、チア「サンロッカーガールズ」のパフォーマンス、マスコット「サンディー」と選手のパフォーマンスなどを約1時間にわたり展開した。
次節5月1日・2日は、川崎ブレイブサンダースと戦う。