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サンロッカーズ渋谷、千葉に競り勝つ ライアン・ケリー選手今季最多の37得点

終盤に身長差を突いて得点を挙げたライアン・ケリー選手(右)

終盤に身長差を突いて得点を挙げたライアン・ケリー選手(右)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が4月14日、千葉ジェッツ(同、千葉)と戦い91-85で勝利した。

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 シーズン序盤の昨年10月以来の対戦となった両チーム。千葉は新型コロナウイルス感染症の影響で3週間ぶりの試合だったことから、伊佐勉ヘッドコーチ(HC)は「千葉は久しぶりの試合でパワーが有り余っているし、バスケットをしたいという気持ちを前面に出してくるので受けないように」と話して試合に入ったという。

 試合の立ち上がり、古巣との戦いとなった石井講祐選手がインサイドへのアタックから流れをつくったほか、チャールズ・ジャクソン選手がボールを奪うプレーから連続得点し開始約2分半で千葉にタイムアウトを取らせるなど、第1クオーター(Q)から2桁点差を奪う場面も見られ好スタートを切る。第2Qにはジェームズ・マイケル・マカドゥ選手がシュートをブロックするプレーや、ルーズボールに飛び込むハッスルプレーを見せた。

 「ボールをプッシュしてテンポを上げる」ことをスタイルとしているなか、シュートを決められてもリスタートを速くして相手のファウルを誘ったり得点を挙げたりしたほか、リバウンドからの速攻で石井選手が3Pを決める場面も見られたが、石井選手は「チーム全体が意識して走れた」振り返る。

 46-38とリードして迎えた後半だったが、「(千葉の)ボールが止まらなくなり」(伊佐HC)開始約3分でゲームを振り出しに戻される。一進一退の攻防が続くなか互いに激しいボールの奪い合いを見せたり両チームにテクニカルファウルが宣告されたりヒートアップする場面もあったが、第3クーター終盤にはベンドラメ礼生選手がインサイドへのアタックで連続得点を挙げ64-61で最終Qに突入した。

 最終Q序盤は難しいシュートが続き追加得点を奪えず逆転を許すが、リバウンドからの速攻でケリー選手がダンクを決めチームに勢いをもたらす。そのきっかけとなった石井選手は倒れ込みながらも「(SR渋谷の)オレンジ色のユニホームが見えて、タップすれば味方が取ってくれる」と落ちてきたボールに触れ仲間につないだ。さらに、石井選手が千葉の外国籍選手とマッチアップした場面では、「(相手が)ボールを止めてパスの出し所を探していたので、手を出すとファウルになるので体だけを当て」プレッシャーを掛けると、千葉のパスをケリー選手が奪い、速攻からのダンクにつながった。石井選手は「チームディフェンスで固く守った結果」と振り返った。

 石井選手はこの日得意の3P4本を含む16得点を挙げたが、今月に入り2桁得点が増えている。「自分でオープンになる動きを意識していることや、チームメートが見つけてくれる、連携の部分がさらに良くなってきている」と話す。一時得意の3P成功確率が20%台に低迷する時期もあったが、「ウエイトの量とトレーニングの量を増やし、体の感覚が良い量を見つけられた」ことなどが復調につながっているという。

 最終盤はケリー選手が3Pや身長のミスマッチを突いた得点など、フリースローを含め6連続シュートで12点を挙げ、チームを勝利に導いた。ケリー選手はこの日、今季最多となる37得点をマークした。得点能力の高さや「勝負強さ」などから「大事なところでライアンを中心に攻めるのは選択肢としては最初にくる」と伊佐HCからの信頼も厚いが、「個人技に頼った感覚は無い。チーム全員でつくったシュート」と振り返る。中でも、「全員にボールを触らせるようなコールをしたり、アタックと外のシュートを織り交ぜたりベンドラメのゲームコントロールが良かった」と評価した。

 後半は千葉にリードを許す場面も見られたが、選手たち自身が「『ディフェンスからから立て直すんだ』という話しをしていた」(伊佐HC)と言い、石井選手は「流れが千葉にいきかけた時、数点差でとどまって押し返すことを繰り返せた」ことをポイントに挙げた。今季は接戦も多いことから「チーム全体の我慢強さが発揮できたのかな」とも。

 この日は3月の試合に引き続きLIXILが冠スポンサーとなった試合で、SR渋谷は同社のカラーであるオレンジ色のユニホームを着用。高校でオレンジ色のユニホームを着ていた石井選手は「懐かしい感じもありしっくりくる感じがしたので、オレンジだと調子が良いのでは(笑い)」と話す。ベンドラメ選手や山内盛久選手などオレンジ色のシューズを履いた選手もいたが、石井選手は「オレンジが無かったので、白か黒か息子(長男)に選んでもらった」という白のシューズでコーディネートした。

 SR渋谷の次の戦いは今月17日・18日、横浜ビー・コルセアーズとアウェーで戦う。

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