新型コロナウイルス感染症の影響で試合の中止が増えつつある男子プロバスケ「Bリーグ」は4月1日、今後の公式戦開催方針を明らかにした。
昨年10月に今季が開幕したBリーグでは、選手やチーム・フロントスタッフらに毎日の検温や体調チェック、行動記録などを行っているほか、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、試合の観客数は5000人を上限に会場キャパシティーとなる半数と入場制限を設定。会場ではサーモグラフィーカメラによる検温や、消毒液を置き手指消毒の協力、マスクの着用、大きな声を出しての応援、タオルマフラーなどを振ったり回したりする行為の自粛を呼び掛けるなどしている。
昨年11月末、B2のクラブで選手が新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者と判断された(本人は陰性)ことから初めて今季の試合が延期となったほか、今年に入ってからは選手やスタッフらに陽性反応が出て延期となる試合も出始め、3月に入りB1のクラブからも選手らの陽性反応が報告されてきている。こうした背景を受けリーグは4月1日にB1・B2の全36クラブを集め、今後の試合開催に関する方針を議論したという。
3月19日~4月1日の選手・スタッフの陽性者数は計65人(B1=4クラブ、B2=7クラブ)で、これまでに中止(代替試合日未定)となっているのは、B1=24試合、B2=30試合(うち2試合は当初地震の影響)。渋谷を拠点とするB1のサンロッカーズ渋谷からは現在陽性者は出ていないが、対戦相手チーム内で陽性者が確認されことから1試合が中止。同じくB1のアルバルク東京は、対戦相手チーム内で陽性者が確認されたことや、3月31日にチームのデション・トーマス選手がPCR検査で陽性と判定受けたことから計4試合が中止となっている。いずれも代替試合日は未定。
リーグは方針として代替試合を行うことで、当初から予定しているリーグ戦各チーム60試合に「可能な限り」近づけることを目指す。現状、B1は5月2日までがリーグ戦となっているが、チャンピオンシップ(5月13日~)直前の5月10日までに、中止節の若い順に代替試合日を調整。対戦カードやホーム&アウェーは維持するほか、週末(土曜・日曜)とその間の平日1日(基本水曜)で実施していく。
試合数が60試合に満たなかった場合、消化試合数がチームによって差異が生じても、消化済みの試合での勝率によりリーグ戦の順位を決める。シーズンの最終順位は、レギュラーシーズン後に行うポストシーズン(チャンピオンシップ・プレーオフ)での成績を採用する。
既にリーグ戦の成立条件(B1=41~43試合消化、B2=43~47試合消化)していることから、ポストシーズンは予定通り行う方向で、出場チーム内で陽性者が出て出場要件を満たせない場合は、そのチームを不戦敗とする。