Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が3月24日、レバンガ北海道(同、北海道)と戦い86-74で勝利した。
石井講祐選手の3ポイント(P)シュートで先制したSR渋谷は、古巣対決となった関野剛平選手も3Pを決めるなど第1クオーター(Q)で25点をマーク。第2Qには、昨年12月の対戦で「(インサイドへの)アタックを意識したことで10点差を詰められた経験」を生かし、ベンドラメ礼生選手が「コースができるようなフォーメーションをコール」するなど、のインサイドへのアタックから盛實海翔(もりざね・かいと)選手らシューターが得点するなど勢いをもたらす。盛實選手は積極的にリングを狙い8点を挙げたほか、北海道のレイアップシュートを止める好守も見せた。
前半、北海道のスコアラー、ニック・メイヨ選手に20点を挙げられたが、伊佐勉ヘッドコーチ(HC)は「ディフェンスが悪かったわけではない。プレータイムが伸びて、後半落ちていくからダブルチームとかにはいかないように伝えた」と言う。北海道は速いペースで攻撃を仕掛けていたが、「自分達は交代も多いし、前半我慢すれば必ず北海道の足が止まる時間帯が来るというのは全員で認識していた」(ベンドラメ選手)上で、「(北海道が)疲れてきていると感じていたので、早いタイミングでスクリーンを呼ぶなど相手を休ませないことは意識した」と言う。
49-38で迎えた第3Qは拮抗(きっこう)した展開が続くなか、終盤にライアン・ケリー選手の3P、ジェームズ・マイケル・マカドゥ選手とチャールズ・ジャクソン選手の連携からの得点、ボールを奪うプレーからの速攻で74-58とリードを広げると、その勢いのまま最終Q立ち上がりには北海道のミスなどから1分弱で6得点を挙げた。北海道のゾーンディフェンスに対し「スペースのあるゾーンに見えていたし、(北海道の選手)全員がCJ(=ジャクソン選手)を見ていたので」とベンドラメ選手が空いていたゴール下に飛び込む場面も見られた。
終盤は激しさを増した北海道のディフェンスから失点するなど点差を詰められたが、「ほぼゲームプランは遂行できた」と振り返った伊佐HC。最終Qだけで8つのターンオーバーを犯したことには「言い訳のしようも無い」と一刀両断。特にガード陣はダブルチームを仕掛けられたが、ベンドラメ選手は「パスをさばけなかったのは僕のミス。プレッシャーを掛けられてもボールを失わないようにしないと」と自省した。
ベンチ入りできる人数に上限があるなか、「疲れが大きい」ことや4月に控える古巣の琉球ゴールデンキングス戦などを見越し、この日は山内盛久選手がベンチ外となったこの日。ベンドラメ選手は、山内選手が前日の23日誕生日を迎えたことから「31歳になったので1試合休ませてあげようかなという感じ」と冗談めかしつつ、「ガード陣が大変だったので、出てこいよと思った。彼がいる・いないは大きかった」と話した。
この日は、LIXILが冠スポンサーとなった試合で、同社のカラーであるオレンジ色のユニホームを着用したSR渋谷。キャリアの中でオレンジ色のユニホームは「多分初めて」と言うベンドラメ選手は、「見ていても温かい気持ちになるので個人的にも好きな色で普段からよく着る色。新しい色はテンションが上がった」と振り返った。
今月28日・29日には秋田ノーザンハピネッツと青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で戦う。1週間で3試合というハードなスケジュールが続いているが、伊佐HCは「ここ数試合、外国籍選手含めタイムシェアができているので、(プレースタイルに)変化を与えず、やりたいことをできるようにフレッシュな状態で送り出せている」と話す。