渋谷区役所1階に3月4日、新しい飲食店がオープンした。
2019(平成31)年1月に開庁した新庁舎には当初から、フリースペースに隣接した区画にそば店「薩州そば前くら蔵」が出店していたが昨年3月31日で閉店。コロナ禍だったこともあり、その後の展開を検討していたなか、事業者から出店者募集時期、区民らからは新店に関する問い合わせなどがあったことから昨秋、店舗運営に関する事業者を決めるプロポーザルを行った。
提案事業者の中から運営者に決まったのは、NPO法人「ホープワールドワイド・ジャパン」(笹塚2)。精神・知的を中心とした障がい者就労支援事業としてパンやスイーツを製造・販売する工場併設店舗「渋谷まる福」を運営するなどしている。
区役所に出店したのは、同NPO加藤敦理事長が別法人で展開するそば店「十割蕎麦(そば)小樽北勝庵」(北海道)と同じレシピのそばを提供する「渋谷ハチ公そば」と、カフェ「渋谷まる福+(プラス)」の2店舗。店舗では障がいがある人をスタッフとして雇っている。
「渋谷ハチ公そば」では、北海道幌加内(ほろかない)町のそば農家から直送するそば粉を店内で打つ麺や、本返しをベースに日高昆布、かつお節、さば節のだしで仕上げるそばつゆを使う。天ぷらの衣は、小麦・米・とうもろこし粉などを使う。メニューは、十割そばのせいろ(1枚390円)、「旬の」野菜天ぷらと十割そばのせいろ(同790円)、かけそば(390円)、えび2尾が付く天そば(790円)などを用意する。
「渋谷まる福+」ではレーズンバターサンド(250円)、シフォンケーキ(150円)、プリン(250円)などの笹塚で作っているスイーツ類に加え、マルゲリータピザ(500円~)、ビーガン・コーシャ(ユダヤ教徒が食べてもいいとされる「清浄な食品」)認証を得たアイスティー(250円)、オーガニックアールグレイやカモミールシトラスなど米Mighty Leaf社のテイーパウチ(300円)なども用意。紅茶は、渋谷区公認のパブリックデータ「シブヤフォント」を使ったタンブラー(1,480円~)持参客には100円引きで販売する。
4月以降は、カレーや丼物などのメニューも提供を始める予定。
営業時間は11時~14時。土曜・日曜・祝日定休。