ドキュメンタリー映画「レンブラントは誰の手に」が2月26日、渋谷の文化複合施設Bunkamura内「ル・シネマ」(渋谷区道玄坂2)で公開される。
17世紀に活躍したオランダの巨匠レンブラント・ファン・レイン。同作は、2018(平成30)年に報道された、レンブラントが描いた新たな肖像画(「若い紳士の肖像」)が44年ぶりに発見されたことのいきさつなど、レンブラントの作品を巡る人々の物語を捉えた作品となる。
ロンドンの競売クリスティーズに出されていた「若い紳士の肖像」は、貴族の家系に生まれレンブラントが描いた肖像画のある家で育った画商ヤン・シックス(11世)さんが「レンブラントが描いたもの」と感じ「安値で」落札したもの。「レンブラントは贋作(がんさく)が多い」ことから、真偽を問う専門家たちの議論もヒートアップしていく。一方で、フランスの富豪ロスチャイルド家が何世代にも渡って所有していたレンブラントの絵画2点「マールテンとオープイェ」が1億6,000万ユーロ(約 200億円)で売りに出されると、仏ルーブル美術館と蘭アムステルダム国立美術館が獲得に動き出し、やがて国際問題に発展していく。
メガホンを取ったのはオランダのウケ・ホーヘンダイク監督。ユトレヒト芸術大学で舞台演出を学んだ後1998年に監督デビュー。アートを取り上げたドキュメンタリーを専門分野とし、アムステルダム国立美術館の10年に及ぶ大規模改装・再編成を追ったドキュメンタリー映画「みんなのアムステルダム国立美術館へ」(2014年)などを手掛けている。
同館では緊急事態宣言および東京都における緊急事態措置の延長を受け、3月4日までは夜の最終回上映を休止している(5日以降の上映スケジュールは未定)。