Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が2月10日、千葉ジェッツ(同、千葉)と戦い82-77で勝利した。
地区7位のA東京と地区2位の千葉の同地区対決で、両チームの対戦は昨年10月以来。平日夕方からの試合にもかかわらずチケットは完売し、制限付きで1361人が来場した。
現在1試合の平均得点数がリーグ2位の千葉の攻撃を「どれだけ守れるかがキーポイントだった」(田中大貴選手)というこの日。立ち上がりにはディフェンスに定評のある菊地祥平がプレッシャーを掛けてミスを誘発したほか、積極的にボールを奪いに行く姿を見せる。試合開始5分で5-4とロースコアとなるが、「うちのペースという感覚はあった」(田中選手)という。千葉の得点を抑えつつ、オフェンスでは「ヘッドコーチ(HC)から、インサイドにどれだけアタックできるかをキーポイントに挙げられていた」と、田中選手がインサイドへのアタックから得点を挙げたのを皮切りに連続で得点し、12-4とリードを奪い千葉にタイムアウトを取らせた。第1クオーター(Q)終盤は千葉に連続得点を許し、16-13で突入した第2Qは互いに一歩も譲らない展開となり29-28で前半を終えた。
後半の立ち上がりも両チームの堅守が光り、約2分得点が入らなかった。その状況を打破したのは前半で10得点を挙げていた田中選手。「シュートタッチが良かったので積極的に狙いに行き」、立て続けに3ポイント(P)シュートを沈める。さらに、田中選手のディフェンスの裏をかくゴール下への飛び込みからの得点で、第3Q中盤にはこの日初めて2桁点差のリードを奪った。13点リードで最終Qを迎えるが、千葉が得意とする速攻からの得点に加え、「ディフェンスが崩れ、富樫(勇樹)選手と(シャノン・)ショーター選手にスペースを与えてスコアされ」(ルカ・パヴィチェヴィッチHC)、残り約3分で試合を振り出しに戻された。
1点を争う展開となった最終盤は、「自分たちから仕掛けて積極的にディフェンスしていかないと勝てないと話した」というパヴィチェヴィッチHCの言葉に応えるかのよう、約2分間、千葉に得点を許さないディフェンスを見せる。オフェンスでは、スクリーンプレーに対しスイッチするディフェンスをする千葉に対し、「最初に(A東京の)ビッグマンと(千葉の)ガードのミスマッチを突きアタックする」(パヴィチェヴィッチHC)攻撃オプションの指示通り、デション・トーマス選手がリングへアタックして得点を重ね千葉を突き放した。
「価値のある大きな1勝」と勝利を喜んだパヴィチェヴィッチHC。千葉の抑えるべきポイントとして「速攻」と「オフェンスリバウンド」を挙げたが、「抑えることができた」と振り返る。加えて「残り約2分は満足のいくディフェンス。よく戦ってくれた」と選手たちをたたえた。
田中選手は「途中ミスはあったが、やらないといけないディフェンスを徹底できた、皆でディフェンスを頑張った勝利」とディフェンス面を強調。この日シーズンハイとなる26点を挙げたが、「毎試合オフェンスをアグレッシブに引っ張っていかないといけない気持ちは持っている。うまくいく日いかない日はあると思うが、なるべくその姿勢は失わずにアシストも増えれば。今日はシュートタッチが良かったので形になって良かった」と話した。。
A東京はアウェーでの戦いが続いた後、3月3日にホームで富山グラウジーズと戦う。