Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)は1月29日、ライアン・ケリー選手が左頬骨を骨折しインジュアリーリスト(故障者リスト)入りしたと発表した。
ケリー選手は1991年米NY州出身。文武両道の名門校デューク大学出身で、卒業後は米NBAロサンゼルス・レイカーズ(2013-2016)などでプレー。SR渋谷には2018-2019シーズンに入団し、今季で3シーズン目を迎えている。1月24日の滋賀レイクスターズ戦で接触プレーがあり、今月27日の川崎ブレイブサンダース戦は欠場していた。
SR渋谷最長の2メートル11センチながら3ポイントシュートなどアウトサイドでのプレーを得意とするオールラウンダーな選手。今季は出場した全29試合にスターティングメンバーとして出場。全選手でタイムシェアをするSR渋谷の中でも1試合の平均出場タイムは28分強とチームで最も長いことに加え、フィールドゴール(2ポイント(P)と3Pシュート)試打数は平均15.2本とチーム最多。フィールドゴール成功率は48.2%(3Pは33.5%)と高く平均得点数は20.6点でリーグ3位に付けるなど、攻撃の中心を担っている。
27日の試合後、チームメートの広瀬健太選手はその攻撃面について、ケリー選手が打っていたシュート数が他の選手に分散したうえで「どれだけ確率良く決められるか」をポイントに挙げていた。ケリー選手と並びSR渋谷のエースで得点能力の高いベンドラメ礼生選手、リーグ屈指の3Pシューター石井講祐選手らの得点、ケリー選手と同じポジションである野口大介選手らのプレーが重要になってくる。加えて、インサイドで強みを見せるチャールズ・ジャクソン選手とジェームズ・マイケル・マカドゥ選手を生かした攻撃も注目される。
Bリーグはシーズンも後半戦に入り、同地区チームとの対戦が増えチャンピオンシップ出場を懸けた争いが激化する。SR渋谷は現在21勝9敗で地区3位と好調なだけに、ケリー選手の離脱は痛手となるが、個ではなくチームで一つになって戦う「結(ゆい)-FIGHT AS ONE-」をチームスローガンに掲げるSR渋谷のチーム力が試される。
ケリー選手の全治は未定。インジュアリーリストは契約を保持したまま一時的にリーグ登録を抹消できるもので、登録期間中は、リーグが定める期限(今季は3月15日)までであれば代わりとなる選手を新たにリーグ登録することができるため、SR渋谷はケリー選手に代わる選手1人を迎えることもできる。