渋谷駅ターミナルサインと渋谷区公共サインが、「第54回日本サインデザイン賞」で大賞を受賞した。
公益社団法人日本サインデザイン協会が主催する同賞は、サインデザインの普及や啓発を図ることを目的に、1966(昭和41)年から開催しているサインデザインに関する顕彰事業。本年度は315点の応募があったという。
大賞に選ばれた渋谷駅ターミナルサインと渋谷区公共サインは、「駅、街をつなぐ『渋谷サイン』プロジェクト」をテーマに作成したもの。駅構内に設置している出入り口案内や周辺案内の地図、街なかに設置している周辺案内などが作品となる。整備主体は渋谷区や渋谷駅に乗り入れる鉄道4社などで、渋谷区公共サインガイドライン検討会と渋谷駅前サインガイドライン策定委員会がディレクション、竹内デザイン、藤井環境デザインがデザインを手掛けた。
選考理由として、情報構造をつくるに当たり渋谷駅地下出入り口番号を振り直したほか、サイン表記ルールを統一し情報優先度の設定を行ったことや、文字・記号類等表示要素や色彩をそろえ「見やすく分かりやすく、かつ都市の景観構成物としても統一感のある美しいデザイン」に仕上げたことに触れ、「利用者の行動範囲に即して、その考え方を隣接する原宿駅・千駄ヶ谷駅周辺まで展開し広域的なサイン計画としたこと」を評価。「外国人やハンディキャップのある人に向けた対応、設置後の維持管理についてまで配慮されており、今後の都市サイン整備の推奨すべきモデルとなっていること」から大賞に選んだ。
このほか、渋谷スクランブルスクエアの屋上展望施設「SHIBUYA SKY」のサインや、原宿駅前の「@cosme TOKYO」の空間が銅賞、渋谷パルコのサイン、同店内のギャラリー「PARCO MUSEUM TOKYO」、渋谷公会堂、日本オリンピックミュージアム、東急プラザ渋谷内の「井上誠耕園」、渋谷スクランブルスクエア内の「エキュートエディション渋谷」が入選作品に、それぞれ選ばれている。