Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が1月3日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で三遠ネオフェニックス(以下、三遠)と戦い105-64で勝利した。
出場時間13分30秒で13点を挙げるなどしたベンドラメ礼生選手
前日の試合を残り0.3秒で逆転勝利したSR渋谷。「タフなゲームを逆転勝ちした次の試合は悪い流れになる傾向があった」(ベンドラメ礼生選手)という中、チームのスタイルである「ディフェンスとリバウンド、ルーズボールはどこのチームにも負けちゃいけない。そこだけはもう一回引き締めよう」(同)と話し試合に入った。
第1クオーター(Q)から7本のターンオーバーを誘発する好守を見せる。第2Qを中心に複数の選手がパスやスローインのボールをカットする姿を見せたが、「(三遠の選手が)ボールを受ける時のタフさを強調した。いき過ぎると走られるので加減は大事だがどんどん狙っていいと話していた」(伊佐勉ヘッドヘッドコーチ(HC))という。同Qでは、そのミスからの得点や三遠の外国籍選手が1人に対しSR渋谷は外国籍選手2人というミスマッチを生かした得点などで加点したほか、三遠の得点を8点に抑え47-26で前半を折り返した。
ハーフタイムには、「点数を離しても詰められ苦しい展開になる試合がよくある」(ベンドラメ選手)ことから、「第3Qの出だしで三遠をたたくことができれば自分たちの流れにもなるし、相手の気持ちを折ることもできる」(同)と話し後半に臨んだ。同Qではターンオーバーを9本奪ったほか、30得点を挙げ、点差を広げることに成功した。最終Qもディフェンスの強度を落とさず得点を重ね、最終的にSR渋谷は全員が得点を挙げ連勝した。
チャールズ・ジャクソン選手はこの日、両チーム最多21点をマーク。中でもフリースロー以外のシュートは100%の確率で決めた。「良いパスを供給してくれているチームメイトの功績でもある」と仲間に感謝しつつ、「いつも自分を信じて決めるという気持ちでシュートを打っている」と話した。加えて「ディフェンスはステップアップして貢献しないといけないという認識はあった」と、この日はパスをカットしに行く姿を何度も見せた。第2Qにはルーズボールにも飛び込んだが、「気持ち一つでできるし、ボールを取れればチームにもプラスになりインパクトを与えられるので意識した」と振り返った。その場面では「そのファイトに対してのリスペクトの意味を込めて」伊佐HCも手を差し出し起き上がる手助けをしていた。
第3Q、「0-0のようなつもりで臨んだ」というベンドラメ選手はスローインのボールをカットし得点につなげたり、オフェンスリバウンドに飛び込んで得点を挙げたりして同Qのみで11点をマーク。立ち上がりにはゴール下付近で1対1を仕掛ける普段はあまり見せないプレーも見せたが、「転びそうになってやりたいプレーができなかった」中で、ディフェンスと身長差があったことからシュートを放ちファウルを誘発したことから「あれが一番いい選択だったのでは」と振り返る。この日は13分30秒の出場時間ながら13得点アシスト2本、スチール(ボールを奪うプレー)3本などをマーク。「結果を出せたのは良いことだし、短い時間で役割を果たせたのは成長できたのかな」と自己評価した。
今月4日にはジェームズ・マイケル・マカドゥ選手が、6日には田渡修人選手が誕生日となる。ベンドラメ選手は「(勝利のプレゼントを)意識はしていなかったが、結果勝てて良かったかな。でも、彼らにも好印象だと思うので『意識していた』と書いておいて下さい」と話し笑いを誘った。
試合後「ほぼ満点」と評価した伊佐HC。この勝利でSR渋谷は連勝を6に伸ばしたが、「連勝は意識しておらず、まずは(連戦の)初戦を勝ち取ろうと話している。その積み重ねがいい結果につながっているので、いいことは続けていきたい」と話す。現在東地区3位に付けているが、ベンドラメ選手は「これからタフな試合も増えてくるし順位の変動はあるので、何とも思っていない」と冷静さをうかがわせた。
Bリーグはバイウイークに突入しSR渋谷の次の戦いは、今月13日の天皇杯3次ラウンドでアルバルク東京戦となる。伊佐HCは「選手たちは年末年始も集中力切らさず試合に臨んでくれたので、明日から少し休みを与えてメンタル含め休んでもらい、良いチャレンジができるよう準備をしてぶつかっていきたい」と話し、ベンドラメ選手は「今のチームであれば、試合までに気持ちを作って一つになれる自信がある。しっかり準備ができたら」と続けた。