ホテルの客室でアーティストが作品を展示する「現代アートと出会う日」展が12月18日から、渋谷・公園通りのホテル一体型店舗「hotel koe tokyo」(渋谷区宇田川町)で開催される。
アーティストの吉見紫彩さんと、三菱地所で働くビジネスマンの牧野圭さんが主催する同イベント。新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、アーティストの作品展示の機会が減り、ホテルも休業を余儀なくされている状況を見て、「アートやアーティストを身近に・楽しく感じられる機会」「アーティストやホテルに還元される仕組みにしよう」と企画。
今年5月にプロジェクトを立ち上げ、6月・10月に大阪のホテルで開催。3回目となる今回は初めて東京での開催となる。同店がプロジェクトの「マインド・目指したい方向性を体現している」と判断し企画した。
今回、「高い実力、作品の質をもちながらも関東のアートシーンではまだメジャーでない」関西のアーティスト、渋谷のような「異文化の接点・入り口となる可能性を持つ」アーティストなどを招致。絵画やシルクスクリーン、彫刻、日本画、セラミクスなどさまざまなジャンルのアーティスト8人が、それぞれ客室1室を使い作品を展示する。「現代アートの見方が分からない」人などに向け作品の背景などを説明するスタッフを配置するほか、アーティストも在廊し質問に応じる。同時に、普段は宿泊客しか見られない客室内も内覧できる機会となる。
期間中は、同店1階のイベントスペース「koe space」ではオフライン・オンラインのギャラリートークを予定。2階のアパレルショップ「koe渋谷店」では、アートグッズやプロダクトを販売するポップアップショップも出店する。
同プロジェクトでは、入場料収入の50%をホテルへ支払うほか、運営から作家への出展謝礼(在廊無し1万円、有り2万円)を支払うなど利益を施設やアーティストに還元している。
開催時間は10時~20時(1時間入れ替え制、各回15人程度)。事前予約制。入場料は2,000円。今月20日まで。