「映画 えんとつ町のプペル」展が12月4日、東急プラザ渋谷(渋谷区道玄坂2)で始まった。
お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣さんの絵本「えんとつ町のプペル」を原作にした同作は、西野さんが制作総指揮・脚本を手掛ける。煙に覆われた「えんとつ町」を舞台に、少年・ルビッチとゴミから生まれたゴミ人間・プペルが「星」を探す物語。渋谷は、谷底の町や煙突、町の風景、路面電車、ハロウィーンのゴミなど、作品に登場するシーンのモデルになっている。
メインエントランスの2階には、煙突の上にバルーンのルビッチとプペルが座っている造形物を展示。7階には、劇中に登場するシーンのパネルやクリスマスツリーなどを、6階ではブロックで作ったルビッチとプペルや西野さんが手掛けた絵本がそれぞれが並んでいる。3階では、「えんとつ町のプペル」の公式グッズ「CHIMNEY TOWN」のトイレットペーパーで煙突を作っている。
5階~7階の飲食店では作品の世界観に合わせ「星」を取り入れた限定メニューを提供し、注文客には映画のステッカーを進呈する。5階「Pepper PARLOR」では、ルビッチとプペルが煙突から町を見下ろすシーンを再現したメニューなどを用意。ドリンクは、青色のソーダ夜空を、生クリームで雲を、バニラアイスで月を、おいりで風船を表現するなどした「ハロウィン・プペルの『ホシ』クリームソーダ」(825円)などをラインアップ。「町を見下ろすサンド」(1,595円)はレタスや照り焼きチキンなどを挟むサンドで、星形のパプリカを添える。ブリオッシュのバンズは中央をくり抜き煙突を表現し、後ろ姿のルビッチとプペルのもなかをのせる。
「えんとつ町の具だくさんカレー」(1,430円)は、ロマネスコやサツマイモなどの野菜を入れ、ルーは和風だしや子ども食べられるようマンゴーを加えるなど甘めに仕上げたビーフカレー。サフランライスは煙突型にし「えんとつ町」の街並みを転写したオブラートをあしらい、ルビッチとプペルのもなかを添える。コリアンダーやクミンなどのエスニックスパイス、辛口調味料「ハリッサ(アリッサ)」を添えて提供する。料理は、配膳・運搬ロボット「Servi(サービィ)」がテーブルまで運んでくるほか、店頭ではPepper(1台)が映画を紹介する。
期間中は同館内をはじめ、渋谷区観光協会など10カ所にポイントを用意するスマートフォンスタンプラリーも実施する。
初日には、西野さんが来館。展示について「今しかできない、ここでしか見られない物を展示しようと考えた。テレビやネットにも出ていない映画のシーンが各フロアにあって見て回る、会場でしか見られない予告編みたいなもの」と説明。「2020年苦しい思い、涙を流された方がたくさんいらっしゃると思うが、最後はハッピーエンドで終わりたい。エールとなるような作品とイベントを用意した。東急プラザ、映画館に足を運んでいただけるとうれしい」と呼び掛けた。映画については「むちゃくちゃ期待してもらっていい。良いクリスマスプレゼントになると思う」と自信を伺わせた。
先駆けて同作の展示を行っている同ビル1階の観光支援施設「shibuya-san(シブヤサン)tourist information&art center」では、作品に登場するちょうちんを装飾し、映画主題歌のミュージックビデオを全編上映。オリジナルボトルのドリンク(500円)を販売するなどしている。
同展は、今月5日に迎える同館の1周年企画の一環。ポップアップストア「111-ICHIICHIICHI-」では雑誌「BRUTUS」の企画「日本一の『お取り寄せ』を探せ!」とコラボレーションし、取り寄せ商品を販売。ルーフトップガーデン「SHIBU NIWA」ではグランピングエリアを用意。6階「GRAND SESSION」では雑誌「サライ」とコラボレーションし、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」を受賞した31銘柄の日本酒を試飲提供(1杯500円ほか)するほか、一部は販売もする。
営業時間は11時~20時。12月31日まで(shibuya-sanは15日以降装飾を縮小する)。