渋谷区内の食の魅力発信などを通して区の魅力向上・活性化を図る「美味(おい)しい渋谷区」プロジェクトが11月19日、スタートした。
渋谷区には多くの飲食店が点在することから、「食」をテーマに渋谷区の食の魅力を発信するとともに、「個性豊かな」飲食店を増やすことで地域の魅力の向上・活性化につなげていくことを目的にする。渋谷区、サッポロビール(渋谷区渋谷4)、グルメメディアを運営するfavy(新宿区)、エンタメ企業ポニーキャニオン(港区)の共同事業で、「料理の鉄人」の企画をしていた経験があり、現在は食品関連会社のアドバイザーなどを務めている川井潤さん、音楽グループ「ホフディラン」のボーカルで渋谷区の観光大使の小宮山雄飛さんが参画する。
区内の飲食店を「再発掘して」情報を発信することでブランディングを図るほか、初期設備費などのハードルを下げるなど区内に出店したい人たちがチャレンジしやすい環境を整える。プロジェクトは、新型コロナウイルス感染症が流行する前から企画していたというが、感染症の拡大に伴い飲食店が影響を受けていることから、飲食店も支援する。
19日には特設サイトをオープンし、感染症対策を行っている飲食店を紹介・掲載するほか、今後は特集記事なども掲載していく予定。
併せて、参加する区内の飲食店で使えるサブスクリプションサービス「渋パス(美味しい渋谷区パスポート)」も開始。同SaaSを通して、飲食店の来店客数・売上増加につなげるほか、新規顧客の獲得機会の創出を見込む。経費を除いた会費(50%以上)は飲食店に還元する予定。
消費者は会員になり、区内の参加店舗で提示するとドリンク1杯無料などの特典を受けられるようになる。現在は約60店が参加しているが、今後増やしていく予定。月額利用料は税別750円(12月23日までは500円)。2021年3月31日まで。
同プロジェクトでは今後、区内で活動するシェフによる若手シェフや親子などに向けた料理教室を通して「美味しいを伝える」取り組みや、区のふるさと納税の返礼品に連携するなど「美味しいを広げる」取り組み、区内に出店を目指すシェフへの支援など「美味しいを集める」取り組みを検討していく。