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サンロッカーズ渋谷、得点伸び悩み大敗 「同じような試合はもうしたくない」

終盤は日本人選手のみで戦ったサンロッカーズ渋谷(黄色いユニホーム)

終盤は日本人選手のみで戦ったサンロッカーズ渋谷(黄色いユニホーム)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が11月15日、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(同、名古屋)と戦った。会場は青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で、入場者数は制限付きで998人。

少ないチャンスを生かし3ポイントシュートを決めた野口大介選手

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 前日の試合は27点差をひっくり返し勝利したものの、「同じような展開にならないように」(野口大介選手)とこの日の試合に臨んだが、第1クオーター(Q)で17点のビハインドを負った。シュートを決めきれず得点が伸び悩んだことに加え、ボールを持つ名古屋の選手に「スペースを与えすぎて、ビッグマンに直接ボールを入れられた場面が何回もあった」(伊佐勉ヘッドコーチ(HC))。

 第2Qには、「ディフェンスが甘くなりすぎた」ことに加え、チャールズ・ジャクソン選手とジェームズ・マイケル・マカドゥ選手のファウルトラブルもあり、ゾーンディフェンスを敷くことに。オフェンス面では広瀬健太選手や、前節で足首をひねり「10分程度」という制約付きで出場した山内盛久選手がドライブ(ドリブルでリングにアタックするプレー)を仕掛けファウルを誘発する場面も見られ、12点差まで詰めた。

 前半を終えた時点で、シュート率は2ポイント(P)シュートが35%、3Pが12%と低迷していたが、「あえて、(シュートは)いずれ入ってくるから心配しなくていい」と言い、「プレッシャーが全然効いていないので、もう一回ディフェンスをやろう」と声を掛けたという伊佐HC。最初の5分で5点詰めれば「ゲームになる」と伝え後半に臨んだが、ファウルトラブルからゾーンを敷く時間が多くなり、「プランができなかった」。

 再び点差を広げられ迎えた最終Qはマンツーマンディフェンスに戻し、「アグレッシブにスチール(ボールを奪うプレー)を狙っていこう」と臨み、Wチームを仕掛けるなどしたが「流れが変わらなかった」ことから、残り4分弱にはコートに立つ選手を全員日本人に変更。外角のシュートを打てる選手が多いことから「コートを広く使うこと」に加え、「ディフェンスは最後まで諦めずにやろう」とコートに送り出した。

 渡辺竜之佑選手は長身を生かしインサイドにアタックし、盛實海翔選手は得意の3Pなど積極的にシュートを放ちファウルを誘発するなどアグレッシブさを見せた。ディフェンスでは、オールコートでプレッシャーを掛け続けターンオーバーも誘発した。野口選手は「あのような展開になるのは辛いことだが、時間を割いて見に来てくれたファンの方たちがいたので、時計が止まりハドルを組むごとに『最後までやろう』と皆で言い合っていた」と言い、「本当は主力メンバーであのようにやりたかったが、誰が出ても変わらずスタイルを貫くことが僕らの強みだと思うので、それは体現できたのかな」と振り返った。

 外国籍選手のファウルトラブルもありプレータイムが伸びた野口選手。第2Qには得意の3Pを決めたり名古屋の外国籍選手からスチールしたり攻守で見せた。「試合展開によって出場できるかできないかが変わるのは分かっているので、準備はずっとしている」と言い、チーム練習とは別に「走って心拍数を上げるなどして」コンディションを整えていることを明かした。「辛くて嫌だが、コンディショニングコーチが隣に付いて頑張れと言ってくれているので、この年(37歳)でもプレーできている」と感謝の言葉を口にし、「チャンスを与えてくれるので、これからも変わらず取り組み存在感を示していきたい」と話した。

 最終的に54-78で敗れたこの日。最後までシュート率は上がることが無く、「いつも高い確率でシュートを決めている選手たちがあれだけ落としては正直勝ち切れない。うちの選手たちなら決めきる力もあるし、今までは決めていた。ここ数試合ディフェンスから立て直したと言っても、あれだけリングに嫌われたら難しい試合だった」と伊佐HC。流れを変えようとメンバー5人を入れ替えたり、タイムアウトを取ったりしたが、「どうあがいても勝てなかった。完敗というよりは自滅」と続けた。

 野口選手は「昨日と同じ感じで逆転できるんじゃなかと、それぞれがどこかで思っていたかもしれないが、そう甘くない世界」と言い、「得点が取れなかったりフラストレーションを解消できなかったり、ネガティブなところから抜け出せなかったのが僕らのもろさ・弱さ。練習ではトレーニングできないので、それぞれが自覚をもって同じようなことを繰り返さないことが大事」と話す。シュートに苦しんだ2日間となったが、「オフェンスの自信の無さが出たり、スカウティングにハマって対処できなかったりしている。臨機応変に対応する力を付けていかなくてはいけない」と分析した。

 一方で、11月の試合は4勝1敗と勝ちが先行した。伊佐HCは「10月の試合から考えると、やりたい事の継続性、できている時間は増えているので、チームとして戦績も含め成長している」と一定の評価を示した。

 Bリーグはバイウイークとなり、次節は12月2日、横浜ビー・コルセアーズと戦う。伊佐HCは、バイウイークを「駆け足でシーズンを戦ってきてほぼ練習ができていなかったので、しっかり練習しつつ、休む時はしっかり休みたい」と話す。野口選手は「連勝が続き、『俺たちは強い』と勘違いしている部分があったかもしれない。何事もポジティブに捉えたいので、戒めるためにも負けたことは良かったのかも。今日の負けは大きいし、同じような試合はもうしたくないので、バイウイークの練習に備えたい」とも。

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