Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が11月11日、新潟アルビレックスBB(同、新潟)と戦った。会場はアリーナ立川立飛、観客数は制限付きで1133人。
立ち上がりは拮抗(きっこう)した展開となったこの日。安藤誓哉選手がリバウンドからの速攻を連続で決めるなど積極的にリングにアタックしたほか、現在リーグトップの3ポイントシュート成功率を誇る須田侑太郎選手はロングレンジの3Pを沈め好調さをうかがわせた。第2クオーター(Q)には、得意の攻撃からワイドオープンをつくりシュートを決める場面も見られるが、新潟の攻撃を止めることができず、36-41で前半を折り返す。
後半立ち上がりには、アレックス・カーク選手のブロックショット(シュートブロック)から竹内譲次選手が3Pを決める。得点が伸び悩む中、田中大貴選手はディフェンスで攻撃のチャンスを作ったほか、ミスマッチを生かしファウルを誘発するプレーやアシスト、空いたコースを見逃さずレイアップを決めるなどでチームを引っ張る。それでも、前半から続く新潟の速攻やリバウンドを止められず点差を広げられた。
最終Qには、ディフェンスでミスを誘発する場面や、「タナカーク」とも呼ばれる田中選手とカーク選手の連係プレーからのカーク選手の気迫のこもったダンクも見られた。中盤にはザック・バランスキー選手や田中選手のスチール(ボールを奪うプレー)や、新潟の攻撃を24秒守り切る好守もあったが追い上げならず76-84で敗戦となった。
前節の敗戦から今季初の連敗となったA東京。ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチは(HC)は、「正直(前節の戦いが)今日の試合にも影響したと思う」と言及しつつ、「非常にできの悪い内容。ディフェンスが機能しなくて、我々らしさが全く出なかった。集中力が欠け、ハングリー精神が全く見られなかった」と振り返った。中でも、新潟に新加入したジェイソン・ウォッシュバーン選手を「止められなかった」点と、外国籍選手同士のピック&ロール(スクリーンを使ったオフェンスの一種)が「対応しきれなかった」と挙げた。
新潟にリバウンドを取られ走られるシーンも見られたこの日。新潟の福田将吾HCは、リバウンドが「ディフェンスの最優先順位だった」と明かし、「ゲームの始まる前に一発でオフェンスを終わらせることができれば、失点を抑え走れると話した」と言う。
どこか歯車がかみ合わない展開が続いたが、パヴィチェヴィッチHCは、けがから復帰して間もない小島元基選手や、新型コロナウイルス感染拡大の影響で合流が遅れたデション・トーマス選手、ケビン・ジョーンズ選手の名前を挙げ、「フィットしていない部分があり、チームワークが欠けている」と指摘。ジョーンズ選手も「その通り」と同調しつつ、「そういう時こそ、エネルギーレベルや気持ちで乗り越えること、試合の中でカバーすることが必要」と話した。
A東京は次節となる今月14日・15日、三遠ネオフェニックスと戦う。