CD・レコード専門店「RECOfan（レコファン）渋谷BEAM店」（渋谷区宇田川町）が10月11日、閉店する。

　1981（昭和56）年に下北沢で1号店をオープンした同店は、1983（昭和58）年12月23日、渋谷に進出。東急ハンズ向かいの向いオルガン坂のビル内に2フロアから成る1号店を出店し、1991（平成3）年には3フロアに拡張。渋谷BEAM店は、同店と渋谷センター街の2号店を統合する形で1995（平成7年）に移転。渋谷エリアではさらにスペイン坂など計5カ所に出店した。

　渋谷BEAM店は約800平方メートルの広いフロアに、CD・レコード合わせ約50万点の在庫を持つ。「昔ながらの」雑多な雰囲気で「倉庫みたい」と表現されることも。ロックやジャズ、クラシックを多く取り扱い、来店客は50～60代が中心。レコード人気の再熱に伴い、アジア圏など海外からの来店客も増えた。

　閉店には新型コロナウイルスが影響。緊急事態宣言に伴う臨時休店中は、ネットの売り上げが上がったものの、5月30日の営業再開後、店頭に客足が戻らず閉店を決めた。「渋谷で大きくなった店」だったこともあり、苦渋の選択となった。

　閉店まで「どんどん商品を投入していく」といい、現在は税別350円以上の中古商品・輸入新品を1点購入すると100円、5点以上の購入で1点当たり200円、10点以上購入で同じく300円を、税込み価格から割引くセールを行っている。一部の什器等の販売、音楽関連アーティスト・新譜・ライブ情報の過去のフライヤーを無料で配布している。

　営業時間は11時30分～21時。以降は、レコファン秋葉原SEEKBASE店＆レコファン買取センター（千代田区）と通信販売を拡充し営業を続ける。