ファッションとアートを発信するイベント「渋谷ファッションウイーク(以下SFW)2020秋」が10月12日から、オンラインを中心に開催される。
渋谷駅周辺の大型商業施設が参加するSFWは、ファッションを通じて渋谷を「国際文化観光都市」にすることを目指して2014(平成26)年3月に初開催され、今回で14回目を迎える。例年秋には街なかに設けたランウェーでファッションショーを行うなどしてきたが、今回は新型コロナウイルス(新型コロナ)の感染予防・拡散防止のため、「FASHION GOES ON」をコンセプトに、オンラインを中心にコンテンツを展開する。新型コロナで各施設も打撃を受ける中、「負荷なく、安心もできる」かたちで開催を決めた。
参加しているのは、SHIBUYA109(道玄坂2)、渋谷スクランブルスクエア(渋谷2)、渋谷キャスト(渋谷1)、渋谷マークシティ(道玄坂1)、渋谷マルイ(神南1)、西武渋谷店(宇田川町)、東急百貨店本店(道玄坂2)、東急プラザ渋谷(道玄坂1)など。
ショーに代わり、各施設に出店するブランドの「最新」アイテムをブランドミックスでスタイリングしたアイテムが登場するオリジナルムービーを制作した。動画の舞台は、施設の特徴などを「伝えられるのでは」と考え、SHIBUYA109前広場、普段は従業員の休憩スペースとなっている渋谷マルイの屋上、開通前の「渋谷フクラス接続通路」など参加各施設で、9月に撮影を行った。
登場するモデルたちのスタイリングは、渋谷のファッションの多様性を表現するという意味を込めた「Shibuya Fashion Diversity」をコンセプトにした。SHIBUYA109は、EGOIST、MOUSSYなどのブランドからレオパード柄のタイトなミニスカートにビッグシルエットのジャケットなどを合わせ「今これ着たい!ガールズスタイル」に仕上げた。渋谷スクランブルスクエアは、KENZO(メンズ)の膝丈のトップスにバラのカモフラ柄のアウターなどを合わせたスタイルなどで「全ての境界線を超える21世紀の新価値観」を表現。渋谷マルイは、「シックとセクシーとかわいさの中間地点」をテーマに、2種類のプリーツやプリント切り替えなどを取り入れたイレギュラーヘム(不規則なデザインの裾)のSNIDELのワンピースとAgnes b. Voyageのハンドバッグを合わせるなどした。動画に登場するスタイリングはデジタルルックブックで公開する。
このほか、各商業施設の担当者とシブヤ経済新聞・西樹(たてき)編集長が出演するオンライン座談会も予定。公式インスタグラムでは、各商業施設で働くショップ店員、渋谷を拠点に活動するスタイリストやヘアメーキャップアーティストらが「ポジティブなメッセージ」を発信する企画も行っていく。
動画はSFW公式チャンネルなどで12日10時に公開する。今月22日まで。