渋谷駅西口に9月26日、駅や「渋谷マークシティ」「渋谷フクラス」などを結ぶ「渋谷フクラス接続デッキ」が開通する。渋谷駅街区開発計画を推進する東急、JR東日本、東京メトロなどが8月21日、発表した。
渋谷マークシティ連絡通路から東急東横店南館につながる「西口連絡通路」
供用を始めるのは、昨年12月に開業した複合施設「渋谷フクラス」と渋谷駅西口を結ぶ「渋谷フクラス接続デッキ」と、マークシティと同西口を結ぶ「(仮称)西口連絡通路」の2本。西口周辺の施設を2階部分でつなぐ新たな動線となる「空中回廊」は当初、7月中旬の供用開始を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期になっていた。
常設となる渋谷フクラス接続デッキに対し、同デッキの途中から伸びる仮設の西口連絡通路は、渋谷駅と井の頭線改札を結ぶ渋谷マークシティ2階連絡通路につながる。恒久設置されている岡本太郎の巨大壁画「明日の神話」の絵の下に新たに開口部を設け、出入り口とする。これにより、旧「東急百貨店東横店」(今年3月に営業終了)西館を通るマークシティと駅西口の動線に代わる新たな動線が生まれ、同店の解体工事中や撤去後の迂回(うかい)路となる。
歩行者デッキは同日初電に供用を開始。これに伴い、旧東横店の建物内の歩行者通路(一部を除く)とJR渋谷駅玉川改札は、前日の同25日終電で閉鎖。その後、施設の解体工事に着手する予定。
西口エリアでは、2018(平成30)年から架け替え工事が進められてきた「渋谷駅西口歩道橋」が全ての工事を終え、7月31日に全面通行を開始。桜丘町方面とのアクセスも向上し、今回の新歩行者デッキ開通でさらなる歩行者ネットワークの拡充を図る。2027年には「渋谷スクランブルスクエア第II期(中央棟・西棟)」が開業を予定するほか、現在、旧東横店西館が立っていることで分断されているハチ公前広場と西口広場などを一体化させる新広場の整備なども計画している。