Bリーグ・アルバルク東京(A東京)が8月2日、秋に開幕するBリーグ2020-21シーズンの新体制をオンラインで発表した。
「アルバルク東京を伝説にしたい」と力を込めた新キャプテンの安藤誓哉選手
Bリーグ開幕から渋谷区をホームタウンと位置付け活動しているA東京。現在はアリーナ立川立飛(立川市)をホームアリーナに活用し、2022-23シーズンには国立代々木第一体育館をホームアリーナにすることを明らかにしている。
3連覇が懸かった昨シーズンは、新型コロナウイルス感染拡大の影響でレギュラーシーズン3分の1を残し中断となったがリーグ最高勝率で地区優勝を果たした。ホームアリーナの入場者数は1試合平均2761人と前年より140人ほど減少したが、シーズンが途中で中止となったことなどを勘案して「昨年同様のレベルで推移した」(トヨタアルバルク東京・林邦彦社長)と見る。ファンクラブ「ALVARCARS」会員数は前年度より1045人増え6772人となり、「早期に」1万人を目指している。
Bリーグは今季、開幕戦から有観客で行うことを目指しているが、新型コロナウイルスの収束が見込めない中、方向性は定まっていない。林社長は「非常に大きな制限を強いられるシーズン」と見通しつつ「安心・安全の確保」を第一に挙げる。各スポーツ界が行っている取り組みをベンチマークしながら「オンラインで触れ合える企画」に取り組むなど「これまで以上に楽しんでいただける工夫・仕掛けを実施していきたい」と話す。
新体制発表会見には、小島元基、安藤誓哉、ザック・バランスキー、須田侑太郎、菊地祥平、竹内譲次、平岩玄、田中大貴、津山尚大(しょうた)、小酒部泰暉(たいき)の10選手に加え、コーチらスタッフ陣が参加。アレックス・カーク選手、ケビン・ジョーンズ選手、昨日新規入団が発表されたデション・トーマス選手からはビデオメッセージが届いた。現在、祖国・セルビアに滞在中のルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチはビデオメッセージで「昨シーズンほど厳しくチャレンジングなシーズンは過去に経験が無かった」と振り返りつつ、今季は「日本一になる」ことを目標に掲げた。
今季新たにキャプテンに就任したのはA東京4季目となる安藤選手。小学~大学時代にキャプテンを経験したが、プロになってからは初のキャプテンとなる。昨シーズンまでの10年キャプテンを務めていた正中岳城(しょうなか・たけき)さんの跡を継ぐこととなったが、正中さんから引退の話を聞いた際、「今シーズンのキャプテンは僕じゃないのか、という覚悟を持った」という。その後、フロントスタッフから打診を受け「自身を持って『待っていました、覚悟は決まっています』と伝えた」と振り返る。「アルバルク東京をBリーグでの伝説にしたいという気持ちを持っている。ブレずに信念を貫き、優勝に向かってひたすら戦い続ける気持ちを持ってこのチームを引っ張っていきたい」と意気込んだ。
今季のスローガンは「ReCHALLANGE」で、リーグ3連覇に「再挑戦する」という意思と「どのような状況においてもチャレンジしていく姿勢を持ち続ける」という思いを込めた。ユニホームは引き続きアディダスがサポートする。リサイクルポリエステルを使う生地「プライムグリーン」を使い、吸汗性・速乾性・透湿性・保温性をサポートする「エアロレディ」テクノロジーを搭載する。「シンプルさ」を追求したボディーに、チームカラーの赤でチーム名などをプリント。例年と変わらず、ホームユニホームのボディーが黒、アウェーユニホームのボディーが白となる。胸部中央にはリーグ連覇を表す2つの星をあしらっている。
その後行われたファンフェスタでは、昨シーズンで引退した正中さんの引退セレモニーが行われ、同世代の菊地選手と竹内選手を交えたトークショーを展開。トヨタ自動車のモータースポーツブランド「TOYOTA GAZOO Racing」とコラボレーションした「グランツーリスモSPORT」を使った eモータースポーツ大会を実施。A東京の選手、平川亮選手らプロドライバー、「グランツーリスモSPORT」の世界選手権で優勝した経験を持つ山中智瑛選手がチームを組み対決。白熱下、戦いを見せ、安藤選手と平川選手のペアが優勝を果たした。
A東京は10月2日、川崎ブレイブサンダース戦で開幕を迎える。