アルバルク東京(以下、A東京)が、10月2日のBリーグ2020-21シーズン開幕戦で川崎ブレイブサンダース(同、川崎)と戦うことが決まった。Bリーグが7月13日、発表した。
5季目となる男子プロバスケ「Bリーグ」。昨シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響でレギュラーシーズン3分の1を残しシーズンが中断となり、島田慎二チェアマンは「試合をお届けすることが当たり前で無いことを痛感した」と振り返りつつ、熊本を中心とした豪雨など国難が続く中、「バスケットを通して社会に元気を与えたい」と新シーズンに向けて意気込む。
開幕を戦うのは、昨シーズン32勝9敗で強豪ひしめく東地区で優勝を果たしたA東京と、2位以下を大きく引き離し31勝9敗で中地区を制した川崎。A東京のホームアリーナである立飛アリーナ(立川市)が会場となる。
A東京は、2016(平成28)年のBリーグ初年度以来の開幕戦となる。田中大貴選手は「早くファンの皆さんの前でプレーしたいという気持ちが強いし、早くバスケットの試合がしたいので、純粋に楽しみな気持ちが大きい」と心境を明かしつつ、「今までに無い状況なので、どのようなかたちでチームがのし上がっていくのか、個人の調整が上手くいくのか心配なところはあるが、プロとしていいものを皆さんにお届けしないといけない責任があるので、覚悟を持って取り組んでいきたい」と意欲を見せる。
2020-21シーズンに向け「欲」と目標を掲げた田中選手。「東京オリンピックもあるので、もっともっと成長したい。良い意味での欲を出して取り組んでいけたら」と思いを込めた。外出自粛期間や、日本代表活動が無いなどこれまでとは異なるオフの期間となっているが、「試合から結構遠ざかっている感覚があるので、いつも以上に調整は難しくなってくると思うが、その中でできる最高の準備をしたい」と話し、ファンに向け「大変な状況だが、安全策を取りながら早く皆さんにお会いできるのを楽しみにしている」と呼び掛けた。
この日行われた会見に日焼けした姿で登場した田中選手。「密を避けてトレーニングしないといけないし室内は密になりやすいので、トレーナー指導の下、外をたくさん走っている。良い色に仕上がっているのでは」と笑いを誘った。
新型コロナウイルスの終息のめどが立たない中となるが、「お客さまを迎えて試合を開催したいという強い意思を持っている」と繰り返した島田チェアマン。既に開幕しているJリーグやプロ野球では有観客での試合が始まっている中、入場数の制限(アリーナのキャパシティーの半数である約2500人)付きからスタートする可能性が「一番濃厚」との考えを示しつつ、「制限が強まるのか緩和されるのか、あらゆる状況に対応して国が許す範囲でお客さまをお迎えしたい」と話した。入場制限や無観客なども視野にいれ、リーグでは現在デジタルや5Gテクノロジーを活用した「新しい楽しみ方」を提供できる施策を考えているという。
選手やチームスタッフの心身の安全確保が「一番大事」とし、リーグが費用を負担しPCR検査を2週間ごと(年18回)に行うほか、日常の体調管理ツールを導入するなど対策を講じる。試合会場では、マスク着用での入場が原則となるほか、観客の出入り口だけでなく関係者用の出入り口にもサーモグラフィカメラの導入なども予定。
サンロッカーズ渋谷の開幕戦は10月3日、ホーム青山学院記念館(渋谷区渋谷4)でシーホース三河と戦う。
2020-21シーズンのB1は20チーム構成で、東と西の2地区制でレギュラーシーズンを戦い、上位8チームが来年5月に行われるチャンピオンシップに出場しリーグ優勝を目指す。例年9月におこなっていたアーリーカップは開催しない。