オンラインを活用した渋谷の観光体験プログラムが7月2日、旅行コミュニティープラットホーム「Airbnb」特設サイトで始まった。
一般財団法人渋谷区観光協会と、2016年からグローバルでオンライン体験コンテンツを提供しているAirbnb(エアビーエンドビー)が提携し展開するもの。同社が国内の自治体と提携するのは今回が初めて。
観光協会などが昨年3月から推進する、渋谷に関わるさまざまな人のスキルやモノなどを新たな観光資源としてシェアすることで、さらなる観光振興を目指す「PLAY! SHARE SHIBUYA」プロジェクトの一環。コロナ禍でインバウンドを中心に観光・旅行産業が打撃を受ける中、オンラインを活用することで観光産業の新しい事例づくりを目指す。
第1弾として登場した観光協会公認プログラムは7つで、今後も順次体験コンテンツを拡大していく予定。各プログラムではZoomを使い、双方向にコミュニケーションを取りながら進める。
今年新たに渋谷区観光大使に任命された、渋谷を拠点に活動するヒールダンスパフォーマンスチーム「THAT’S WHY!!」をプロデュースする、タレントで振付師のKABA.ちゃんによる「KABA.ちゃんと渋谷再発見!バーチャルお散歩」(参加費3,000円、各回最大10人)では、カフェや神社などKABA.ちゃんお薦めのスポットを写真や映像を交えて紹介。同じく観光大使の「あっくん」は「あっくんと渋谷酒学↑」(同1,000円、同7人、20歳以上)と題し、渋谷のバーなどを酒を片手に紹介する。
東急東横線・田園都市線渋谷駅ナカの観光案内所「WANDER COMPASS SHIBUYA」は、渋谷駅前スクランブル交差点のライブ中継など観光スポット紹介に特化したインバウンド向けオンライン体験ツアー「A tour of Shibuya historic local area」(同1,500円、同6人、英語)を行うほか、観光協会の観光案内所の運営にも携わるジェイノベーションズ(道玄坂1)社長の大森峻太さんらは渋谷のことや日本語、日本の文化などを紹介(同500円、同5人)。裏千家で茶道歴14年のTeaRoom(恵比寿1)社長・岩本涼さんは茶の湯体験(無料、同10人)を行う。
KABA.ちゃんは、渋谷を「年齢、性別、国籍問わずいろいろな方が集まれるし、流行を常に発信している場所であり、いろいろな顔が見られるダイバーシティーな街」と表現し、オンライン体験については、「このような時期だからこそオンラインがうまく利用できると思う。人の旅行記を読んだり動画を見たりして、自分も行った気になる。その感覚なのでは。このスタイルがもっと増えていくのでは」と期待を込める。