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南青山に「ヨックモックミュージアム」 ピカソの陶器500点超、カフェ併設

住宅地に位置する「ヨックモックミュージアム」の外観イメージ

住宅地に位置する「ヨックモックミュージアム」の外観イメージ

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 パブロ・ピカソのセラミック(陶器)作品をコレクションする美術館「ヨックモックミュージアム」(港区南青山6)が10月、南青山にオープンする。運営は一般財団法人YMハウス(同)。

中庭に面する1階の「カフェ ヴァローリス」

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 洋菓子の製造・販売を手掛けるヨックモックグループが30年以上かけて収集したセラミック作品を、企画展を通して紹介する同館。ピカソは第二次世界大戦後の1947年から1973年に死去するまで、フランス南部ヴァロリスの工房で数千点に上る作品を制作した。同館ではわん、水差し、食器、大皿といったエディション(工房で職人たちと共同して作った作品)や大型の作品など500点以上をコレクションする。館長はヨックモックホールディングスの藤縄利康会長が務める。

 場所は「ヨックモック青山本店」(南青山5)からも近い南青山エリアで、「家に友人を招くように迎えたい」と思いから、住宅地を選んだ。地下1階~地上2階建て、家形の外観で中庭も設ける。屋根はピカソがセラミック制作をしていた南仏コートダジュールの瓦屋根のディテールをオマージュし、床や壁は陶芸窯で使われている耐熱レンガをイメージする。

 フロア構成は地階と2階が展示室、1階がカフェ・グッズショップ・ライブラリーとなる。地下の展示室は光を調整し、企画に合わせて絵画や版画なども展示できるようにするが、「ピカソのセラミックは自然光で見ると色彩が鮮やかに見えるの」ことから、2階の展示室は自然光を取り入れる開放的な空間に仕上げる。オープニング企画展では、ピカソ研究者による「最先端の」研究を紹介する予定。

 1階はコレクション鑑賞客以外も自由に利用できる。中庭に面する「カフェ ヴァローリス」は、店名はピカソがセラミック制作に取り組んだ街の名前にちなんで命名した。クラフトキットにドリンクと焼菓子が付く「Art for cafe」(1,500円)や、ヨックモックグループのパティスリーブランド「アン グラン」のミニャルディーズ(ひとつまみサイズの菓子)などを提供する。

 同館では、独自のラーニングプログラムを展開。アートセラピーを応用し老若男女がアートプログラムを展開する「アートセッション」、企画展示に合わせた学芸員の解説や若手アーティストや研究者、有識者のトークセッション、若手パティシエとのコラボレーションレクチャーなどの「レクチャーシリーズ」を予定。菓子とアートのコラボレーションイベントなども企画し「異なる分野から学際的に考える機会」も提供する。

 開館はピカソの誕生日10月25日予定。開館時間は10時~17時(金曜は20時まで)。月曜定休(祝日の場合は翌火曜)。入館料は一般=1,200円、大学・高校・中学生=800円、小学生以下無料。

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