JR渋谷駅の埼京線・湘南新宿ラインの新ホーム(3・4番線)の供用が6月1日、始まった。5月29日夜から1日早朝まで一部電車を運休し、50時間以上かけて大規模な線路切り替え工事を行った。
これまで駅中央から新南口まで約350メートル南側に離れていた埼京線・湘南新宿ラインのホームを山手線と並列化したことで、乗り換え時間が大幅に短縮されるなど、利便性が大きく向上する。2014(平成26)年4月から準備工事に取り掛かり、翌2015(平成27)年9月に着工した「並列化」に向けた一連の工事が一つの区切りを迎えた。
工事の進捗(しんちょく)に伴い、新南口と中央改札をつなぐ連絡通路が廃止されたのは2018(平成30)年11月。多くの通勤客らが使い続けてきた「動く歩道」のある旧通路の廃止後は、今回供用を開始した新ホームが、300メートル以上離れた新南口の埼京線ホームとの仮連絡通路として使われてきた。通行者への安全性の配慮などから電車とホームの間に設けた柵や壁が撤去され、この日始発から新ホームとしての供用を始めた。
山手線内回りホームの東隣に位置する新ホームは、ハチ公改札と中央改札、南口改札にそれぞれ直結。ハチ公改札とは、階段、エスカレーター(2基)、エレベーター(1基)で、中央改札とは階段、エスカレーター(2基)、エレベーター(1基)で、南改札とは階段、エスカレーター(1基)でつながる。
一連の駅改良工事では今後、現在内回り・外回りの2面に分かれている山手線ホームも改築し、1面2線化(ホーム幅員=最大16メートル)。新南口改札は当面営業を続け、旧ホーム経由で新ホームと往来できるようにする。