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外出自粛で6割以上がテークアウト・デリバリーの利用増 渋谷のNPOが調査

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 緊急事態宣言が発出され、フードデリバリーやテークアウトに対する需要が高まる中、渋谷エリアの子育てママの仕事や暮らしをサポートするコミュニティー、NPO法人「代官山ひまわり」が4月15日、テークアウトとデリバリーについてのアンケート調査の結果を発表した。

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 調査は4月9日~13日、同NPOが運営するSNSサイトを通じて131人を対象に選択式で実施。「今は店に行くのが難しいが、飲食店の味が家庭で味わえたら助かる」など、「(テークアウト、デリバリーをする機会が)とても増えた」(22.9%)、「少し増えた」(42.7%)という声は全体の6割以上に上った。飲食店やスーパーなどの営業は規制対象外であるが、「不要不急」の外出自粛が求められている中、消費者の購買行動に大きな変化が起きていることが明らかとなった。

 同NPO代表の藤田伸江さんは「外出自粛要請が出て、私もテークアウト、デリバリーを使う機会が増えたが、実際に買ってみると『味が濃い』『価格が高い』と感じることも多く、続けたいけど続けられないと感じ、みんなの声を聞いてみたいと思った」と、アンケート実施のきっかけを明かす。

 テークアウト、デリバリーの際に希望する点では、「キャッシュレス決済」(66.4%)、「事前決済」(56.5%)、「オンライン注文」(61.8%)という回答が上位を占めた。自由回答の中には「テークアウトは現金払いが多いので、キャッシュレス決済が浸透すると気軽に買えてうれしい」など、決済の簡便化、支払い時の接触回避を重視する声が目立った。特にテークアウトでは「店内に入らずに受け取りたい」(40.5%)、「店内に入る人数を制限してほしい」(29.8%)、「並ぶ際は並ぶ人の間隔が分かるような目印を付けてほしい」(29%)、「並んでいる人に2メートル離れるようにと注意する貼り紙を付けてほしい」(24.4%)など、利用客の密集・密接に対して店側に注意喚起を求める声も多かったという。

 感染対策以外の回答では「皿や容器を持ち込んで、そこに盛り付けてくれるとうれしい」など使い捨て容器に対する懸念も声や、「(外出自粛で)運動不足なので健康のため塩分控えめにしたい」など、店内提供メニューよりも薄味を希望する人もいた。そのほか、味付けや価格、アレルギーなどに関するデータも公表している。

 「今回の調査結果で飲食店にプレッシャーを与えたくない。できる範囲でヒントにしてもらい応援したい」という一方、藤田さんは「私たち主婦の助けにもなっている」と強調する。「家族が家に居て、主婦は1日3食作ることに疲れている。安心・安全で、かつおいしいテークアウト、デリバリーがもっと活用できれば、飲食店にも主婦にもいい」とコメントを寄せる。

 今後、アンケート結果をホームページで公開するほか、フードデリバリーサービス「UberEats」、月額定額制テークアウトサービス「POTLUCK」などの運営会社に情報提供を行うという。

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